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高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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やっぱり「自業自得」「自己責任」としか思えない ★★☆☆☆
 「無職の院卒&博士が増えているのは、旧文部省と東大がむやみに大学院重点化をやって院生を増やしたからであって、自分たちは犠牲者だ。俺らの自己責任ではない。よって仕事よこせ」というのが本書の主だった主張である。
 確かに、必要もない院卒を大量に世に送り出すこととなった文部省や政治家の責任はあるだろう。
 論文もろくに書かない能無し高齢大学教授が上にいてポストがあかない、というのもまたその通りだろう。
 
 だが全体を通読して、安易に院に進学した無職博士たちの自業自得という感想は捨てきれない。
 この無職博士たちは、本当に大学教授として業績を上げ続けて学生を教え導くという仕事ができるだけの能力があったのだろうか。本来、博士課程に進学するというのは「その教授の弟子・後継者と認められた」ということで、そうそうあることではないのだ。研究室1つにつき数年に一人いれば十分だ。無職博士たちにそんな能力はあったのだろうか。そして、そんな需要が世の中にあったのだろうか。
 いくら勧誘されて院に進学したとしても、こういったことを冷静に考えてもみなかったのだろうか?
 
 博士余りのこんなご時世でも、ちゃんと30代で常勤の助教や准教授になっている人はいくらもいる。しかし40歳過ぎても非常勤の職しかない人もいる。それは能力の違いと、その学問分野に需要があるかどうかだろう(「需要」とは、必ずしも産業への応用に直結するという意味ではなく、基礎科学も含めてのこと)。
 この著者が研究テーマとしている「子供の寄り道」云々なんてものが、全く必要がないとは言わないが、少なくとも大学で学生に教える需要がそんなにあるとは思われない。当然教員としての就職先もないだろう。

 この著者は相当甘ったれで、世の中をなめきっているように感じた。こんな人が生活に困らないように養ってやるためのポストを提供するとして、その費用をどこから出すのか? 大学の学生の学費か、国の税金か。どちらにしてもごめんであろう。
大学院進学希望者は必読です。 ★★★★☆
本書は、博士を授与した高学歴者の実像を実例をあげながら明らかにしている。大学院博士課程という最終工程を経験する人は非常に少なく、実態が見えにくい。本書は、その進学した理由や大学院博士課程の状況、課程修了後どのような生活を送ったのか詳細に記載している。特に、博士を授与した人間がコンビニでバイトしたり、パチスロになったりする人を紹介しているのは一般の人には考えられないことではないかと思う。そのような実態が何故発生したのか詳細に書かれており、一概に彼らだけの問題ではないと感じた。また、本書ではそのような実態を取り上げつつ、教授職にしがみつかない生き方を紹介し、新たな進路の模索も提案しているところは良いのではないかと思う。さらに大学や大学法人のあるべき姿にも触れ、「利他の精神」が必要と説いているところは納得できる。
他のレビューした方にも記載されているが、大学院に進学したい人は手にとって一読すべきであると思う。
真実を見抜く目を。 ★☆☆☆☆
中途半端に頭のいい人間が、自分に大甘な大前提を元に「正しい論理」を使って補強していくと、どんなに醜怪になるかというお手本です。

私も院に進学した人間ですから、完全に部外者とは言えませんが、この著者の主張は明らかにおかしいと思えるので、警鐘を鳴らすため筆を執りました。

おかしな大前提を挙げます。

・50代以上の教授の殆どは無能。

・博士をとった人間は優秀な人間である。

・博士で得た専門知識は世の中の役に立つ。

・院生のほとんどは社会貢献をしたがっているのに、既得権益の作った社会構造がそれをさせない。

私に言わせればここまででも興ざめだが、極めつけは、6章の次の一節だ。

「一般企業の歯車では、個として社会に影響を与えることはできない(大意)」

いったい何様なのだろう。ここに、作者の本性がポロリと出ている。大前提以外にも、アメリカでの博士課程の卒業の難しさなど都合の悪い事実には触れないのだから酷いものだ。

専門的な知識に拘泥すれば視野の狭い人間になるし、つぶしも利かなくなる。だから一流の学者は皆、幅広い知識を元にあらゆる分野に手を出す。著者は企業が「博士卒は視野が狭い」と拒否することを不当とし、「専門知識」を生かせるような雇用を創出しろという。まるで視野が狭くなったのは大学院のせいだといわんばかりだ。

さて、そのような「専門知識」が役立つかどうか、173ページからの著者の研究とやらをご覧になっていただきたい。執筆時41歳の彼に世人を歯車と馬鹿にする資格があるのであろうか。

全体に甘さがにじみ出ている。
三流私大の博士号持ちが「高学歴」だって? ★☆☆☆☆
笑わせないでほしい。
そんなもの大学業界においては何の意味もない。言ってみれば「トマソン」だ。

大学業界は学歴ヒエラルキーの権化のような場所。
そんな当たり前の認識もなく、「博士号とったから仕事よこせ」って…
まるで丸腰で戦場に出かけていくようなもん。
戦死したところで自己責任としか言いようがない。
疑問が氷解しました ★★★★★
友人がなぜ博士課程へ進まなかったのか、 恩師が「研究者になりたいという強い願いがないのであれば研究者を目指さない方がよい」とおっしゃったのかがこの本を読んでよく分かりました。