武満は柔軟な人だ
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武満徹は音と沈黙について考え続けた作曲家である。
彼が書いた音楽を聴くということは、彼が書いた沈黙を聴くということでもあり、
私たちはその体験を通して,音楽の中における無音状態は必ずしも単なる空白を意味するものではないということを知る。
この本はそんな作曲家武満徹と様々なジャンルの芸術家たちとの間で行われた対談をまとめたものである。
黒柳徹子、秋吉敏子、谷川俊太郎,寺山修司,デヴィッド・シルヴィアン,キース・ジャレットなど、
本当に多岐にわたるジャンルの人たちと対談を行っており,内容は比較的軽めだが,
クラシック音楽の作曲家でありながらロックやジャズからも大きな影響を受けていた武満の柔軟な素顔が垣間見える。
個人的には冒頭の黒柳徹子との対談が好きだ。
『徹子の部屋』の雰囲気がよくでている。黒柳徹子って可愛いなあと思った。