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ハイブリッドカーは本当にエコなのか? (宝島社新書 297)

価格: ¥700
カテゴリ: 新書
ブランド: 宝島社
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お受験テクニックの解説がいい ★★★★☆
 日本の燃費基準がどのように甘いのかをきちんと解説して
くれているところがいいですね。マガジンXのざ・総括を
毎回読む人には特別新しい事ではありませんが、単行本で
丁寧に解説してくれている稀有な存在です。

 リサイクルの面も含めて、何かとハイブリッド車には問題が
ありそうです。あと何年かすると、もっと明確になってくる
のでしょう。
おすすめできますが、やや強調された部分もありました。 ★★★★☆
ハイブリッドカーに8年乗っています。本書は両角さんの独自の視点もありますし、
これまでオーナーの間で話題や論争になった事柄もあって、最後まで楽しく読めました。

同意できる指摘はもちろん多くありますし、それは誤解で別の解釈ができますよと
反論したくなる部分も所々はありました。ですが、突き詰めてハイブリッド車を見ようと
した書籍が結構少ない中では貴重ですし、比較的平易に書かれているので、広くおすすめ
できる本だと思います。

自分自身はエコのために乗るのではなく、ハイブリッド車という複雑な機器と
対話しながら乗ることに喜びを感じているのですが(エコランもそのひとつで
一筋縄ではいかないから面白い)この本ではタイトル通り、エコへの課題ばかりが
強調されていますので、HV=存在価値の乏しい車と読者に誤解されないかしらと
やや心配にもなりました。

多くの古参ハイブリッドユーザーが感じているような、ハイブリッドならではの
(運動性能などとは違った全く別な意味での)操る楽しさや、完璧ではないにしろ
技術的課題をクリアしてきた歴史への言及や、日本の道路事情ととことん付き合って
考えられた機構など、バランス的にも肯定的な部分やメリットの部分に一言二言言及が
あってもよかったと思いますし、個人の調査や解釈だけではなく、開発者との対談や
異なる意見の持ち主との熱い議論などもあれば、より面白く、テーマもさらに深く
なったのではないかと感じました。

なお、高速走行では燃費がよくないとありますが、日本で流れに乗って走っている限り、
経験上、一般の同程度な車より燃費が悪化してしまうようなことは現在ほとんどありません。
本書ではより高速走行する海外での実例が述べられているのですが、このあたり、国内、国外と
テーマや課題をきちんと分けたほうがよいような気がしました。帯にも「燃費のいいのは
市街地だけ?」とあり、国内向けの本なのに、海外での課題を強調するのは(出版社側のでしょう
けれど)やや売りたいという意図を感じました。

著者のリサイクルへの指摘は鋭く、一般的に流されている根拠の乏しい情報をうのみに
しない姿勢には共感がもてました。これからもいわゆる「環境対応車」は追っていってほしい
ですし、続編にも期待したいと思います。
いろいろな角度からの視点が参考になる ★★★☆☆
自動車評論家として自身の探検も踏まえた上でのいろいろな視点が列記されていて、参考になる書です。
いろいろな角度から(一般の人が)今まで目にすることが出来なかった点も網羅されていて、本当のエコとは何かということを再度考えさせられます。

特に、第2章に書かれてある「ハイブリッド車とは何か?」の内容にこの本の主要な点が載せられており、カタログ上で謳われている燃費数値と実際の走行上でのそれとの隔たりがあることがはっきりと分かります。

また、電気自動車や燃料電池車などの次世代の車についても鋭い指摘がなされていて、これからの車作りに一考を要することが謳われています。

本を読んで気になったのは、著者の独特な文章表現や構成の仕方に癖がありすぎる点です。もう少し素直な文章表現が出来ないのか、著者の語ろうとする点が所々曖昧に感じられるのが嫌です。
また、著者は欧州での取材体験もある方なので、その方面についても是非この本に詳しく載せて欲しかったと思います。
エコという幻想の付加価値のついたクルマ ★★★★☆
 著者は辛口批評で知られる自動車評論家。
かつて執筆を担当した頃の「本気のクルマ選び」はその辛口ぶりが面白かった。

 本書は社会現象となったHV(ハイブリッド車)が
本当にエコロジーと言えるのか理論的に検証する。

 結論から言えば、HVは極めて限定された状況においては、
ガソリン車よりも燃費はいい。
しかし全ての状況を考慮するとその優位性はわずかだ。
また、CO2排出という観点でみれば、
製造時と廃車時に従来よりも多く排出されるために、
トータルで見てCO2排出減になるかどうかすら怪しい。

 著者が強く批判するのは、メディアだ。
CO2削減イコール温暖化防止という単純な図式を前提にし、
HVを疑うことすらなく持ち上げる。
まるで、HVが現行のクルマと置き換われば
温暖化防止に直結するかのような錯覚を起こさせている。

 太鼓持ちのようなメディアに騙されないためにも
一読をおすすめする。
メディアリテラシーの必要性を痛感 ★★★★★
現行のハイブリッド(HV)車は、10-15モードという燃費測定方法に「傾向と対策」を施した「お受験テクニック」車だと著者は指摘します。確かに自動車が走るのは市街地だけでありません。走る条件によりHV車もエコではなくなること、さらにはリサイクルも加味しなければエコではないことを様々な実例をあげて解説します。
自分自身がHV車=エコというマスコミの報道にいかに染められていたかを実感し、メディアリテラシーの必要性を痛感しました。
それと同時に、普段からぼんやりと感じていた、モノ作りや社会生活に必要な「経験値の伝承」の大切さが失われている現状も、再確認できました。
エンジンの構造や電池の化学反応についての基礎知識がないと難解かもしれませんが、物事の評価をする際に多様な視点が必要であることを示してくれます。