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伽羅の橋

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 光文社
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力作! ★★★★☆
 最初のレビュー以外は点数が低かったので、正直、期待せずに読み始めた。だが、文章を書き慣れていないとか、経験不足とかいうマイナス面はほとんど感じることがなかった。この作品、島田荘司氏が絶賛しているし、福ミスの受賞作だから、ガチガチの本格推理かと思って読んだが、そうではないようだ。逆に、そうだろうと期待して読んだ人は裏切られ、評価が低いのだと思う。
 たしかに、大がかりなどんでん返しがあるわけではない。本格推理好きが求めるようなカタルシスが得られるわけではない。しかし、ネットで見る作者のおとなしげな外見に反して、頭脳の中ではめまぐるしい発想が渦巻いていたのだろう。それを実現するために資料を読みあさり、取材をした作者の努力と行動が想像される。
 第一回受賞作「玻璃の家」も、地方文学賞にしてはレベルの高い作品だと思ったが、この作品もまた、けっして引けを取らない佳作だと思う。ただ、全体的にやや長すぎるのが難点か。しかし、そのためにさほど点をマイナスする必要はないと思う。
設定がいいのに残念… ★★☆☆☆
島田荘司氏絶賛のコメントと、あらすじに惹かれて読んでみました。
概要はすごく面白そうで好みなのですが、読んでいてどうしてもリアリティのなさと
作者の熱い感情の押しつけ感が気になってしまい、純粋に作品として「面白い」とは感じられませんでした…。

たぶん、この作者は『小説』を書くのにあまり慣れておられないのではないかという気がします。
個人的には、本格ミステリーとして少しくらい設定や論理に粗があったとしても、
人間ドラマやその他の部分で魅了してくれる作品なら十分楽しめると思うのですが、
小説としてまとめるやり方が上手くなかった、ということでしょうか。

同じ賞で大賞を逃した「少女たちの羅針盤」も同様にミステリーとしてはトリック部分に
全く目新しさを感じなかったのですが、少なくとも青春ものとしてキャラがよく書けていたと思うし、
最後まで楽しく読めました。
福ミスってどういうところを基準に受賞作を選んでいるのか、今ひとつ疑問ですね(汗)






レベルはねぇ・・・。志が高けりゃ他に応募するんじゃない? ★☆☆☆☆
これは本格ミステリと言えるのか? 本格ミステリってこんなだったっけ?と思ってしまう話の展開です。

矛盾した言い方だけど、リアリティのない社会派。
登場人物の行動の心理にリアリティがなく、「何でそんな行動するの?」ということばかり。
かわいそうだからという、世間とは逆の感情論だけで突っ走って、
主人公にとって都合のいい事実はそのまま受け入れて疑いもせずに論理もどきを組み立てます。
それなりに丹念に読みましたが、主人公の推理は都合のいい事実にのみ支えられています。

本格ミステリが本格ミステリであるための論理性は皆無といっていいでしょう。
本格ミステリファンとしては、知的で高度な論理性を期待してしまうのですが・・・
ちなみに、スケールの大きさは謎解きとは無関係です。謎はどんでん返しもなく解かれます。

作者の熱さに引いてしまいましたが、こういうのが好きな人なら、感動できるかもしれませんが、
本格ミステリファンとしてはあまり評価できません。

島田荘司ファンとして思うに、福ミスにはまともな本格ミステリが投稿されなかったということでしょう。
ファンだけど、本格ミステリを読みたい私としては、次回から福ミス受賞作はパス。
「受賞作なし」には出来ないんでしょうね。投稿を考えている人にとってはある意味狙い目かも。
福ミスに本格ミステリーは期待できない ★☆☆☆☆
福ミスは広義のミステリーではなく、本格寄りのミステリーを募集していたはず。
なので、審査も「本格ミステリー」であることが基準になると思っていた。
現に第1回受賞作品『玻璃の家』は本格度も高く、本格ミステリーファンが楽しめる作品であった。
それを期待して第2回の受賞作品を読んでみたのだが、ことごとく期待を裏切られる、本格とは到底言い難い作品であった。

島田荘司氏の選評にある、「10年に一度というほどの傑作となり得る」「目の覚めるような右ストレート」
というのは、本格ミステリーとしての評価ではないらしい。
最後まで読んでも、あらゆるところが疑問として残ってしまう。
考えられるであろう可能性をすべて消し去ることができていない。
「空襲」により凶器も死体も犯人に対する事情聴取もすべてうやむやにしてしまうのは、都合がよすぎる。
後半の阪神大震災も、謎解きに必要であったからではなく、単なる演出にしか見えない。
「冤罪を晴らす」といっても、黒が白になるわけではなく、濃い灰色が薄い灰色になる程度である。
では「人間ドラマ」として上質なのかというと、リアリティのなさ、感動の押し付けに興醒めしてしまう。

島田荘司氏がこの作品を選出した理由がよくわからない。

福ミスは地方の賞であり、応募作品の本格ミステリーとしてのレベルが低いということであろうか。
「本格」が審査の基準でないのであれば、福ミスHPの「島田荘司氏のコメント」は書き換えるべきであろう。
タイトルも良いね ★★★★★
奥行きの深い構成と壮大な奇想、そして感動のラスト!
これはお薦めです。

伽羅の橋