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談志 最後の根多帳 (談志最後の三部作 第二弾)

価格: ¥2,205
カテゴリ: 単行本
ブランド: 梧桐書院
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わかりやすい ★★★☆☆
江戸の風ね。目の前に志ん朝がいたからね。志ん朝に対する葛藤は相当のものだったろうね。なまじ才能があるから志ん朝の才能は認めざるを得ないし、真打昇格で後輩に先を越された屈辱もあるしね。真打昇格を巡る怨恨は、会社におけるサラリーマンの昇格人事と同じだね。談志の芸風は、志ん朝や小さんに対する鬱屈した感情が元になっているとつくづく感じるね。それと驚いたことは、「紺屋高尾」について語られていたのに、「幾代餅」については「知らないし教えなくていい」と書かれていたこと。「俺ほど落語に興味をもった者はいまい」と語っているからこそ、知識の偏りに興ざめしちゃったな。
談志の談志による談志ファンのための談志落語ガイドブックである ★★★★★
この本は、談志の談志による談志ファンのための談志落語ガイドブックである。
立川流のこともよくわかる。

現代落語論、談志最後の落語論、そして、実演と,40年くらい断続的に見てきて
ようやくというか初めてと言うか,談志師のやりたいことがわかった。
談志師は江戸っ子をやりたかったんだ。
江戸っ子であることが,何をやるにも判断基準の一番上だったんだ。

もちろん落語をやる上でも。
江戸っ子だから,粋じゃなきゃいけないし,江戸弁がしゃべれなきゃいけないし、
もっちゃリした話は,田舎もんの話だし,下げは,クスっとさせなきゃ許せない。
と言うことだったのだ。人情話なんかやるもんか。お題目で助かったって面白くない。
しきたりってのはそういうことだい。

しかしひとつだけ感想。下げなんてどうでもいい。落語は下げをきかせるもんじゃない。
下げがあって、終われればいいだけだ。だから中身に力をかけるべきだ。

圓生師は上手だったが、ぼくは「上手いだろ私は」と言う態度が透けて見えて嫌だった。
特に,途中で茶をすするところ。

談志師の『ん回し』まだ聞いたことがない。観たい。

ひとり会には初期の頃10回くらい行ったと思う。
談志師がもちろんお目当てだが,一番前に,色川武大さんが座っていたのを見たときは、
こりゃ,得したと思ったもんだ。なんたって,あこがれの阿佐田哲也さんだ。