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のら犬・のら猫 (鴨居羊子コレクション)

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 国書刊行会
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鴨居流のら犬、のら猫とのつきあいかた ★★★★★
鴨居洋子さんを私は知らなかった。しかしこのエッセイを読んで、なんとみずみずしい感性を持った人かと感動した。昭和30年代、大阪で新聞記者をしていたころ、通勤の途上で出会ったさまざまなのら犬やのら猫との交遊録である。のら犬に出会うと足をとめ、お菓子を買ってやり、鴨居流「犬語」で犬たちと会話する。そして友達になるのである。

野生を感じさせる生き物は全部好きと言う鴨居さん。のら犬やのら猫の中に、なにものにも縛られない自由を見て心を緩めるのだ。そんな鴨居さんも犬1匹と猫3匹を飼っていて、彼らについて書かれたエッセイも収録されている。1人と4匹が食卓のお肉のお皿を巡って、その輪を縮めていくさまに大笑いしてしまった。鴨居さんの優しさや哀しさ、子供のような素直さ、もろさ、はかなさがぎっしりつまって表現された名エッセイ。
無人島でも「この一冊」 ★★★★★
不覚にも私はこれまで鴨居羊子という作家を知らなかったが、この夏、この本に巡り会えて本当に良かった。昭和30年代に活躍したのであれば、かなり昔の人のはずだが、その感性のなんと新しく、なんとみずみずしいことか!特に彼女の動物たちに寄せる愛を綴った文章は、読むほどに魂に直接訴えかけてくるようだ。「一字々々の思いは、素朴な動物たちのかそけきうぶ毛の一本々々への慕情であろう」と彼女自身があとがきで述べるように、美しい日本語で、ほとんど動物たちと同化しているほどの深い愛が語られ、彼女の語る名も無きのら犬やのら猫たちは、崇高でさえある。自分もこの地球に生を受けた一生物に過ぎないという不思議な安らぎを与えてくれる、私にとっては、無人島でも動物たちがいて、この本さえあればいいと思えるほどの「この一冊」となった。