Dr.新谷の最初の著書「胃腸は語る」と出会ったのは2001年のことですが、
・玄米菜食がお薦め、
・夕食は午後6時までに食え、という主張に、
当時の私は“非現実的なことを言うなよ”と思いつつ、
肉や乳製品を多食する人は胃相、腸相が悪い!という
主張に強烈なインパクトを覚えました。
そのDr.新谷の最新刊です。
主張は相変わらず明確です。
・未病の状態で病気を予防するのが医療の基本である
・病気とは、その人の遺伝的・体質的に弱いところに日頃のつけが回ってきたもの
(ほとんどの病気は生活習慣病である)
・医者は食習慣と病気の関係にもっと目を向けよ
(栄養学をもっと勉強しろ!)
・医療費の中に健康相談という項目を設けよ
(保険制度改革の必要性)
・健康とは、人が本来持つ自然治癒力と免疫力を高めることにより達成できる。
その要諦は抗酸化(活性酸素の発生を最小限に抑えること、
発生したら速やかに無毒化すること)である。
・そのための五大原則
良い食事を摂ること(ただし過食は厳禁。少食が重要)、
良い水をたくさん飲むこと、
スムーズに排泄すること、
適度な運動と休息、
精神的な充実(幸せに生きる。ストレスのマネジメント。)
・人体とは、全体が相互に連携して働く精緻な生物体であるから、
この栄養素は体のこの部分に良い、といった情報は近視眼的である。
栄養素も相互に連携して体の役に立つ、という視点を忘れてはならない。
その他、細かいノウハウも満載です。
たんぱく質は植物食で十分摂取できる(プロテインスコアを忘れていませんか?)、
クラスターの小さい水(クラスターを確認する手段なし!)、
酵素を食物から補給(酵素はたんぱく質。
人体に必要なたんぱく質は全てDNAに基づいて体内で合成される。
自分で合成したものではないたんぱく質がなぜ体内で働くのか?)
など?な記述も散見されますが、全体的にはとても納得できる内容です。
お薦めです。