絵本に登場するお菓子ベスト10 には必ず入るでしょう
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ティナは、砂糖のように白くてちいさな賢いねずみで、ケーキが大好き。
とりわけ見習いコックのトムがつくるケーキは大のお気に入り。
でも、そのおいしさを知っているのは、ティナだけ。
トムは、いつも食器洗いしかさせてもらえなかったからです。
そんな彼にチャンスがおとずれます。お城でケーキづくりの
コンテストがひらかれることになり、勝てば料理長になれるのです。
これは、ひとつのサクセスストーリです。
そしてまた、トムとティナの友情物語でもあります。
絵の見どころは、トムがコンテストのために作った段々重ねのケーキ。
まるで、ひな飾りを彷彿させるような、ゴージャスな出来映えに
誰もが思わず見入ってしまうでしょう。
ただし、話しはここから一転二転します。ハラハラドキドキが続いたあと
最後にジーンとさせてくれます。まるで映画を見ているかのように楽しめました。
「どろんこハリー」の作者コンビによる1964年の作品ですが、
今でも色あせる事の無い魅力にあふれています。