何人かの方が書かれていますが、「世界約100の市場を徹底ガイド」とあるわりに
広く浅く、そして文字を詰め込みすぎでガイドとしては、役に立ちません。

文章も、その市場に関して知っておいた方がよい基礎知識や、あるいは意外な豆知識ではなく
「私とダンナが遊びにいって、あー感じたこー感じた、あー楽しかった怖かった」
というレベルで、素人さんのブログを読んでいるような文章です。

行ったことも見たこともない市場を疑似体験できるようなリアリティ。
あるいはかつて立ち寄ったことのある懐かしい景色
を求めてこの本を手に取る読者が多いと思いますが、どちらの要望にも応えてません。

これでこの価格はあんまりです。

著者が以前に訪ねた世界の市場を著者の視点で紹介し、
市場情報を束ねていった本！

掲載されている多くの写真は、書籍化の意図と関係なく撮影されており、
そこには撮影者の感じたままが記録されている。
そして、著者自身が感じたままを文章にしている。

この本を手にして、２０数年前に初の海外旅行へのガイドブックとして
持っていった「地球の歩き方」を思い出した。

そこに行った人だけがわかる情報を、その人自身の言葉で語る。
読み手に役に立つかはわからない訪れた市場の情報や想いが、
写真と記事になっている。

旅行の情報誌でもなく写真集でもない、著者と編集者の想いがたくさん詰まった本です。
おそらくここまで世界中の市場を紹介した本は他にないのでは？

ページをめくること自体が、市場(この書籍)への入口です。
何を求めるか、またどう楽しむかは読み手次第です。
世界の人々の生活が市場という視点で見えてくる、とても楽しい本です。

P.S.
食べ物に期待する私は、その記事が少なかったと感じたが、それは私の思い入れの結果！
たくさんの市場を、写真と記事から雰囲気を感じて堪能することはできた。
後半のコラムは蛇足と感じたが、そう思うも私の視点。
市場にさまざまなものがあるのだから。

著者のご夫婦が世界中の市場を周られた集大成です。
１００近くにも及ぶ世界の市場はそれぞれ個性が際立っていて、その多様性に改めて驚かされます。
昨今、旅行番組が多く放送されていますが市場のシーンはざっと流されてしまうことも多々あるので
そんなとき、この本を開いてみると画面ではイマイチ分からなかった詳細を知ることが出来て面白いんじゃないでしょうか。

１冊に数多くの市場が紹介されているため各場所の紹介はざっとしたものですが、
必要なところは押さえてあるし説明もエッセイもある。
何より写真が綺麗。雰囲気がしっかり印刷に出ています。

それでも気に入った市場を見つけると紹介のページが物足りなく感じてしまうのも事実。
でもそれはむしろ「もう少し見てみたい」と思わせることが狙いなのかもしれません。
興味を持った場所があったら、その場所を専門に特集した詳しい本を探したり、ネットで調べたり、行き着く先は実際に行ってしまったり。

既に旅慣れている人には物足りないかもしれませんが、
海外というものが漠然としている方の最初の一歩にはとてもいい本だと思います。

いつか旅行に行きたいんだけど特にイチオシが思いつかない……という方なんて
これを見ながらご夫婦やご家族で話してみるのもいいんじゃないでしょうか。

本書は、世界各国の市場（マーケット）をめぐり歩いた著者による豊富な写真とエッセイによる、マーケットの魅力を紹介しています。

自身も海外旅行に行くと、そこに住む人々が日頃どんな生活をしているかにとても興味がひかれます。マーケットには、そうした人々の生活が見えるようで、よく足を運びます。

さすがに世界各国とまではいかないので、本書で紹介されているいずれのマーケットもとても魅力的で、是非足を運びたいと思います。

これまでの旅行に飽きてしまった方、もっと旅行に行った先で楽しみたい方におすすめです。

一度でも海外の市場に行った方があるならこの本に引き込まれてしまうと思います。写真や短い文章がいっぱいで、どこから開いても楽しめます。ヨーロッパ、アフリカ、アジア…世界まんべんなく色々紹介されています。訪れたところは懐かしく、まだのところは「これ行きたい！」と思いながら夢中になってみてしまいます。
個人的には高野秀行との対談が載せられてるのが興味深い！ただ、内容としては○○市場？ああ、行ったことある（笑）、あれ買いました？みたいな話だけで、ものすごく面白いというと嘘になる感じなので、☆-1させていただきます。