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アクチュアル刑法各論

価格: ¥4,620
カテゴリ: 単行本
ブランド: 弘文堂
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こういう本はどうなのだろうか。 ★★★☆☆
『有斐閣大学双書・刑法講義各論』(1988年)の現代版という感じでしょうか。
はっきりいって、刑法において、多数の学者先生がより集まって
厚めの体系書を書く意味というのは、ほとんどないと言わざるをえません。
民法や刑訴法ならば、「判例・多数説に徹する」ということもできますが、
刑法では見解が十人十色であり、本書もそうはなっていないようです。
現時点では、体系書としては、定評がある単著、例えば、西田各論や
山口各論などを使うのが通常でしょうし、そうするべきです。
本書は、専門家向けの解説書、準・論文集ということになるでしょう。
ただ、それなら最初から論点解説書として企画,製作するべきだったと思います。
こういう本は望ましいと思えません。
部分によってはとても良い本 ★★★★☆
共著であることから記述にバラツキがあるのが難点といえるが、現在の刑法学の到達点と言える議論がなされており、信頼のおける本である。
全体的に難解な議論が多く、読み進めるのが困難ではあるが、違法性の部分は行為無価値論者である東北大の成瀬教授が担当しており、井田教授とは違った観点からの理論的な行為無価値論を知ることができる。大谷教授などのあいまいな行為無価値論な悩んでいる方も是非読んでみて欲しいと思う。
現代刑法学の到達点 ★★★★★
・現代刑法学の到達点を書いた、と言う一冊。
・著者はいずれも新進気鋭の若手研究者。未来の司法試験委員候補である。
・内容はいたって丁寧。実務を意識して判例をかなり力を入れて分析した観がある(記述量よりも質、と言う感じだが。)。
・現在的な視点に立った学説の分析、解説が示されている。他の体系書ではあまりお目にかかれない記述も盛りだくさん。若手の共通認識(未来の通説?)が書き込んである。
・通説、判例、有力説の分析は網羅されている。
・アクチュアル刑法「総論」はマニアックな記述が多く初学者には向かない観があったが、「各論」は一転、詳細な解説+豊富な判例等の具体例検討できわめて実用的な本になっている。