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コーポレートファイナンス (現代の財務経営)

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: 中央経済社
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読みやすい入門書 ★★★★☆
 編著者の若杉敬明先生がわざわざ「序章」を割いて昨今のサブプライム・ローン不況について一言。金融工学を駆使したデリバティブ金融商品が今回の不況の元凶のように言われているが、何も金融工学者が悪いのでもなければ金融商品が悪いのでもない。金融工学も上手に使えばこれほど便利なツールはないってことを人々の幸せとか国の役割なんてことをまぜこぜにしながら、弁護に努めているのがいじらしい。

 本書は「コーポレート・ファイナンス」の基本書で、まったくこの分野の事は知らないズブの素人でも、それなりの素養があれば(これが問題だが・・・・・)楽に読みとおせる。
 
 「会社は誰のもの?」という問題は、ここ何年かの企業不祥事が相次ぐ中で、それなりの真面目さでそこそこ論じられてきたが、本書は最初に「会社は株主のもの!」とキッパリと言い切り、その論調を終始一貫して通しているのがまことに清々しい。懐かしいバーリ=ミーンズの論理が出てきて、「所有と経営の分離」なんていう経営学と会社法の接点もきちんと書かれているのが興味深く読んでいて楽しい。

 ワープロの変換ミスを訂正せず、そのまま載せている(酔払い運転"帽子"はは「防止」でしょう、「し払われる」は、「支払われる」でしょう)のやら、計算式の添え字が何を意味するのやら説明せず、いきなり式の展開が始まる等々の不親切な校正ミスが目立つのが残念。