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世界の歴史〈17〉ヨーロッパ近世の開花 (中公文庫)

価格: ¥1,850
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論新社
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カラー資料、地図も多い優良本 ★★★★☆
世界史を網羅した「世界の歴史」の17番目にあたるこの書。
キリスト教の宗教改革、植民地貿易などを主体に、西はスペインから東はロシアまで、それぞれのできごとがつづられています。

時折、著者の主観が入ったり、想像が入ったり、話がそれたりするのが、理解を阻む要因になりますが、内容としてはよくまとまっている方。
全地域をまんべんなくというよりは、フランス、ロシア、ネーデルランド、イギリスに偏った傾向が見られます。
1800年ごろまでをまとめているのに対し、神聖ローマ帝国が消滅したことについては、一切触れていません。
イタリアにしても皆無です。

文化・生活については、事実の記述であるべきところで、男性目線の記述が多く目につきました。
特に望まぬ出産に関する項目では、おそらく強要された関係を、「男性の誘惑に乗った」とし、女性側の非ととれる表現になっています。
また、堕胎が発達し始めただろうことを、避妊が一般的になったとし、実際は大きな犠牲を払った女性が多くいたことを、美化して書かれている印象もあります。

本そのものとしては、地図や具体的な数値による補足も親切で、広く浅く知るには、手ごろな歴史書といえるでしょう。
ヨーロッパが主役だった時代 ★★★★☆
宗教改革からフランス革命直前までのヨーロッパを描く。
イギリス、ドイツ、フランス、ロシア、ポーランドなど、この時代のヨーロッパはまさに激動の歴史。1冊の本にまとめるには、出来事が多すぎる。
でも、この時代が次のフランス革命を準備し、そしてその後の世界を変えていったのだ。
まさにヨーロッパが主役だった時代だ。