シカゴのロック即興アンサンブル、ガスター・デル・ソルを後にしてから、ジム・オルークは大きく変わった。彼はアバンギャルドギターのソロとしてスター的地位にいたが、その後徐々に卓抜した芸術的センスをもった手腕のプロデューサーへと開花していった。、ホルン、弦楽器、そして女性のバックヴォーカリストも加えて、『Eureka』はオーケストラポップのモチーフに満ちている。オルークの音楽はギタリストのジョン・ファーヘイやアレンジャー、ヴァン・ダイク・パークスの功績によるところ大きいが、彼のモダンフォークロックへの華々しい移行に貢献したのは、その歌唱力だろう。シカゴの優れた前衛的ミュージシャンたちに囲まれ、穏やかでかつ独特の繊細な音のタペストリーを織り上げた。優れた音楽的才能に加え、オルークはすばらしい実績を築きあげている。
最高にポップ
★★★★★
これで、ジム・オルークを初体験しました。「音響派」「即興」「前衛」などの前評判を聞いて、なんとなく「小難しいのかな」と敬遠していたけど、このアルバムを聞いて驚いた。すっげぇ、ポップじゃん!!!長い曲は少ない。極上のサビだけをギュッと集めてつくった、という感じの曲ばかり。"Halfway to a threeway"と並んでジム・オルークのもっともとっつきやすいアルバムで、最高傑作だと思います。この路線のアルバムをもっとつくってほしい。
マイペースはベストペース
★★★★★
いいですよねー。
このアルバム。
買ってからもうずいぶんたつ気がするけど、1999年なんですねー。
たまにふと聴きたくなります。
一曲めからふわりと体を持ち上げてくれます。
決して過剰に飛ばすようなことはしません。が、豊かさと、華やかさと、品と、優しさといったものを感じさせてくれます。
言ってみれば音楽オタクなんでしょうが、こういう人の人生が一番幸せなんだろうなー。
自分の才能と欲求を存分に発揮する場所があって、廻りにも同じような人が集まって来て。
Sonc Youthのサーストン、ムーアにとってはヨーダみたいな存在なのでは?
だから聴いてるこっちも幸せな気持ちになるんだなー。
先日、初めてハワイに旅行に行きましたが、レンタカーで海辺をドライブしながら、時折車を止めて海を眺めたり、散歩したりしながら聞いていました。
風の音、波の音、突然のスコール。大きな雲、隙間から差し込む日差し。
そのどれもこの音楽と素晴らしく合っていた。
美しい風景。美しい人々。美しい思い出に、ジム オルーク。
決してがんばらない。だけどいい。最高。
新宿に棲んでいるらしい。毎晩のようにゴールデン街あたりで飲んでるとか。。。
まったり大人の音楽の時間
★★★★★
ジム・オルークは映画「ユリイカ」の挿入歌を歌っていたことで知りました
ジャッケット見て下品なイメージを持ってる人それは違います
全曲とてもまったりとして優しい音楽ばかりで歌声もとても綺麗で名曲ぞろいです
全体的に歌は少なく 音楽が多いいですがそれでも幸せです
僕の一番のオススメはやっぱり「ユリイカ」かな 癒される音楽ばかりなので
仕事なんかで疲れている人には特にオススメです
ジャケにびっくり
★★★★★
1999年作、本当の意味でのポストロックを代表する重要作。このジャケね、正直手に取りにくいとは思います。サブカル大好きの人ならともかく、普通に音楽聴く人からは敬遠されるでしょう。特に女の方には。もしジム・オルークを知らないで、このジャケを見たとしたら、僕は多分、いわゆるパンクとかハードコアだろうと想像したでしょう。いわゆるとわざわざ書いたのは、この盤で鳴らされる音楽もある意味、パンクだったからなんですが、とにかくそういう複雑な意図を持って、このジャケットを採用しているのは間違いありません。
ここで鳴らされる音楽は確かに美しいです。これが本当に激しいディストーションを使用した音響実験を繰り返していたジム・オルークの作品かというくらい美しいです。もちろん、彼がこれ以前にやっていたガスター・デル・ソルのラストアルバムにはこれに近い感触はあったわけですが、それにしてもここまで歌モノでまとめられているのはやはり驚きでした。大体、音響をやる人というのは、そもそもメロディをそんなに書かないというイメージを持っていたのですが、その考えはこれで大きく覆されました。最も実験的なことを続け最もメロディから乖離していた人物が、いわゆるポストロック勢の中でも、最もメロディアスで美しいアルバムを作ってしまっているというパンク精神。それがおそらくこのジャケにも顕れているのではないかと推測します。
う〜ん
★★★★☆
個人的にこのアルバムは自分がいままで聞いたジムオールクの中でもっとも内省的、内向的な気がしました。ジャケットがどこかノスタルジアを思わせる(笑)