人間も同じ
★★★★★
この前に読んだ『頭のうちどころが悪かった熊の話』が良かったので
手にした1冊。
この作品も主人公は動物たち。
動物たちを主人公に見立てているけれど、
やはり人間社会にも通じるものがある。
どの動物たちも自分の生活を必死に生きながら
もっと違う自分もあるのではないか、と考えている。
あるいは
今の自分の生活に満足して
表に出ようとしなかったり。
一つ一つのお話が
身につまされるようで
それでいて読んだ後には
頑張るか、という気持ちにさせられる
作品でした。
生きてることを再考察したくなる
★★★★★
毎日のいそがしさに追われている人におすすめ、
ふと足もとを見つめなおしたくなる本です。
前作の『頭のうちどころが悪かった熊の話』(梨木香歩さん推薦帯)
もとても良かったですが 、今回はさらに深みを増した気がします。
この作家は短編がうまいですね。
動物が主人公で(オケラ、オオカミ、ハゲタカ、ダチョウ、コウノトリetc.)、
どの話も〈──卵があった。〉というフレーズから始まるのですが、
イソップ童話のような感覚でスルスル読むうちに、どんどん切なくなってくるのです。
どの動物も大マジメに生きてるのに、どこかズレて喜劇的……
生まれてきて生きていることの孤独が胸に迫ってきます。
きっと読む人によって5作の中で好きな話が違ってくるでしょう。
ちなみに小生は、物知りのオケラ父さんが出てくる一話目
「オケラのお月見」にハマりました。 夫婦や親子の会話の絶妙さ、
オケラから見た世界の広さが新鮮で……。
子どもより大人、それも女性だけでなく男性の感想も聞いてみたい気がします。
素敵な本です。
★★★★★
前作「頭のうちどころが悪かった熊の話」がとてもよかったので
すぐに読んでみました。
当たり前のことが描かれていると言えばそれまでですが、
忙しさの中で不平不満の毎日。
そんな中忘れてしまっている小さな幸せのことを
ふっと思い出させてくれる。。。
そんな本です。
ところどころにちりばめられたイラストもよかったです。
大人向きだと思いますが、大人でも読了感は十人十色。
子供は子供なりに自分の理解出来る範囲で
色々思いを巡らせればよいのではないでしょうか?
わたしの幸せってなんだったかな、と改めて考えさせられました。
素敵な本なのでプレゼントにもおすすめです!!