地球温暖化警鐘という名の暴論
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とにかく特権階級的な視点で、温暖化が読者(一般市民)にどういう結果をもたらすのか、といった議論がない。初版出版時よりも状況が変化したからVer.2なのですが、これからも刻々と変化する地球環境を知るために有用と思われるウェブのURLや研究機関の紹介などが無いって、どういうことなんでしょうか?
確かに著者は欧米の学会にも出席し、いろいろと知識もあるようですが、本の構成としては、雑多な事実の羅列に終わり、その目的が、どうやら、私は欧米の学会ともつながりがあるんです、という政治的な自己顕示に終始しているとも取れるのです。また、「NHKでも」的な虎の皮言及も目につきます。要は自分で取材はしてないんだけど、欧米の学会やメディアでの定説を持論のようにしているだけ。
そういった学会出席のため(電話会議やビデオ会議はしないのだろうか?)ジェット機で移動し、機内ではカーボンフットプリントの高い飲み物や食べ物を口にしてるってことですよね?
CO2の話はもっともなのですが、海がこれだけの化学物質(農薬や工業廃水など)で汚染されていたこともないわけで、関係ないなら科学的に海中の物質は極地の氷が減少している原因ではない、と明言すればいいのですが、スルーしてくれてます。
欧米の論文やNHKの番組はよく目を通しているようですが、『沈黙の春』は読んだことがないのでしょうか?