昔のよき大河ドラマここにあり
★★★☆☆
私はリアルタイムでこの番組をみていません。しかし、タイトル曲のすばらしさについこのboxセットを購入しました。撮影の古さは仕方がないとして、少し平将門がかっこよすぎじゃないかと思いました。加藤剛と草刈正雄の競演で、平将門なんていまじゃ考えられません。将門を悪人でなく、英雄として描きたいという当時の制作スタッフの意図が感じられます。田原藤太の露口茂、平国香の佐野浅夫、平貞盛の山口崇なども好演しています。
前へ進む男
★★★★★
後先の事など考えず、たた前へ進む事しか考えない将門と純友。一旦は、身内との抗争に敗れたり、優れた司人を差し向けられ、挫折するかに思えましたが、時代は彼らに味方します。
将門は、裸一貫になりながらも民人の強い支持を受けて再起し、純友も海賊団を率いて決起し公を震撼させます。結果としては、将門が田原藤太との戦いに敗れ物語は終わりますが、将門はこめかみに矢を受け、死してなお前へ進もうとしました。
個人的にオススメの回は、全てを失った将門が再起を誓う第37回「民人の砦」、因縁の相手、源扶と決着をつけ、小春丸がみじめ(自業自得)な最後を遂げる第41回「貞盛追跡」、本格的に決起して、壮烈な最期を遂げる第47回「国府占領」第48回「坂東独立」(この回で池波志乃演ずる巫女に帝になれと宣託を受ける)第49回「大進発」第50回「藤太と将門」第51回「激闘」第52回「久遠の虹」(将門は死に、純友は撤退しますが、源護と娘・詮子が落雷(天罰)が当たり死にます)は名作です。将門と純友の物語でしたが、私としては、悪に徹しながらも一人の女を愛していたであろう、源扶が好きでした。
最後に、この『風と雲と虹と』を保存し、我々が視聴出来るようにしてくれた全ての人に最大限の感謝をさせていただきます。本当にありがとう!
主題曲が傑作!
★★★★☆
このドラマは、反逆児・平将門を描いた割には、きれい事ばかりで、一向に煮え切らない・・・、歯ぎしりするような将門像となっており、この点では、あまりリアリティが感じられなかった。
当時、加藤剛の役どころは、なぜか、この手の「生まれて一度も嘘を言ったことがありません」的なものが多く、リアルタイムで見る限りは、この作品も、まるで加藤剛主演のイメージに合わせて書かれたのか・・・とさえ思えるほどであった。
ただ、山本直純作の主題曲は、こういういった主題曲の中では、白眉と言って良いくらい素晴らしく、今でも、内容は思い出せずとも、曲は口ずさめるほどである。
主題曲史上の傑作中の傑作ではなかっただろうか。