インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

明るいがん治療〈2〉身体に優しいピンポイント照射

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 三省堂
Amazon.co.jpで確認
がんになったら受けたい治療 ★★★★★
 話しかけてくるような本の名前。「明るいがん治療」がんの治療が明るい? まさか。30冊以上、がんに関する本を読んできた私にとって意表を突かれた気がしてこの本を手に取った。
 そして一気に読み切ってしまった。私がそれまで得ていた知識は、がんの治療は、効果の高い順に(がんの種類によって多少の変動があるが)外科手術、抗がん剤、放射線、免疫療法の4種であった。放射線は主にがんが手術が不可能なまでに進行、もしくは転移したがんに照射する、どちらかといえば補完的な治療ということであった。
 しかし読後、その知識は180度転換された。現在の放射線治療は手術と遜色が無いくらいの治療効果があり、むしろ後遺症は、はるかに少なく、QOLが高いらしい。そして編著者、植松医師が米国で習得された最新の放射線治療法と、それを基にご自身で開発された最新の照射装置スーパー・フォーカル・ユニットを利用すると、最高の治療効果が得られるそうだ。その治療事例を、患者本人の手記で説明しているのがこの本なのだ。
 こんな、がん治療を根底から改革するような技術、装置がなぜ日本で広まらないのか。単に装置が高額なだけではあるまい。相変わらず日本の医療、医学会が権威主義、学閥等でオープンになっていない事もその要因かもしれない(手記にもあるが、患者たちは相変わらず危険な手術を強く勧められている)。
 しかし、一部に不安な面もある。それはこの本に記載された、新型照射装置による治療事例が正確な意味での医療データでは無いことだ。つまり成功事例のみが書いてあり、それも患者の手記でしかない。だから第三者の医師たちには医療のエビデンスにはなり得ない。一般の読者たちには安心感を与えるが、さりとて絶対信頼するわけにもいかないものなのだ。
 だが、私は現在の放射線治療の最先端の一端を垣間見た気がする。この治療は、自由診療で受けざるを得ない状況だが、がんを確実にしかも後遺症が最小限で治癒できるなら、命の代償としてその費用は惜しむ事は無い。私はがんと診断されたらセカンドオピニオンをこの先生に求めたい。