著者は、かつて自らも大学を18年かけて卒業するほどの「筋金入りのグズ」だったという。本書は、グズ克服者として、いまやタイムマネジメントの専門家として活躍する彼女による、本当に親身になったグズの克服(と予防)のための指南書である。
何よりも説教調でないところがうれしい。物事を先延ばしにしてしまうグズの哀しさや、グズなりの「だって…」という理屈をきちんと汲み取ってくれたうえで、「でもね…」と優しく、わかりやすく読者を説得してくれる感じが、何とも心地よい。さすがグズ体験者の著者だけに、グズな人の気持ちに染み入るようなアドバイスの筆が冴えている。
グズ克服の秘訣は、リストの作成にあると著者は説く。「頭で考えるな! インキで書こう!」という言葉には、当たり前なだけに新鮮な発見がある。何をなすべきか、頭の中を整理し、必要な場合は仕事を細かく分割する。さらには目標達成時の「自分へのご褒美」で意欲を高め、逆算調整で時間配分を決める。肝心のリストをなくさないようにと、その置き場所のアドバイスまでしてくれる著者の親切には、グズならずしても感動するだろう。
本書冒頭に、「やりたくない仕事を一番先にやりなさい」とあり、それができれば苦労はしない…と思った。だが読了後、本書のアイデアを使えばできるかも、と思った。(濱 籟太)
グズ習慣をやっつけるためには、
それに見合った褒美をあげるのは悪ではない。
褒美をあげて甘やかすことで失うものより、
グズ習慣をやっつけないままに大人になる方が
どれだけのものを失うか、とても納得しました。
大人にしてみれば、当たり前の朝の身支度でも
しっかりと習慣付くまで、ガミガミ言うのでなく、
小さなご褒美をちらつかせつつ、
付き合っていこうと思いました。
グズ習慣を治すのに遅いことはないそうです。
私もがんばってみようと思います。
この本の内容には、とても満足しましたが、
類似した内容の書籍も多いようで、内容比較してませんが、
特別にこれを読むべき!とまで思わないので星は4つにしときます。
実践すべく取り組んでいる日々ですが、多少の効果は見られるようです。ハウツー本としても、読み物としてもお勧めです。