ニュートンは観測事実から
★★★★☆
読んで参考になりました。しかし、現在の研究者たちは研究の順序が変だと思わないのでしょうか?ニュートンはコペルニクス、ケプラーの観測事実とその分析から万有引力の法則をまとめました。もし、ケプラーが銀河系の住人で銀河系を観測できたら、バルジ内部以外は銀河系の中心からの距離にかかわらず、恒星の円周方向の速度は一定だと考えるでしょう。その後は、簡単ではありませんが、ニュートンは銀河系での万有引力は距離の2乗の逆数に比例するのではなく、距離の逆数に比例すると結論付けるでしょう。
http://www.geocities.jp/imyfujita/galaxy/galaxy01j.html
宇宙についての最新の啓蒙書
★★★★☆
ダークサイドに落ちる、といえば本当の気持ちを捨てて権力に迎合することを意味する。で、この本はブラック・ホールからはじめて宇宙のダークサイドと延々と付き合っている研究者がスター・ウオーズのダークサイドしか知らない一般人に研究の最先端まで解説してくれる。宇宙が生まれて137億年。でも最初の9億年が分からない。何故か。
昨今気になるダーク・マター、ダーク・エネルギーだが、どうもいまひとつぴんと来ないという私のような人にお勧め。
天文ファンなら是非1冊
★★★★★
暗黒宇宙と言うと、文系の私には「薄気味悪い」というイメージが思い浮かびますが、そんな意味は全くありません。でも、この本を読むと安心します。なんだ、まだこの程度のこともよく分かってないのか、そう思うと、よし、私も何か研究しよう、そんな気分にさせてくれます。もちろん、最新の宇宙観測に基づいた書籍なので、図や写真も多く、勉強になります。
宇宙のダークサイドについて
★★★★★
宇宙は私達の目に見える部分よりも目に見えない部分が圧倒的であり、その目に見えない部分における「暗黒物質(ダークマター)」や「ダークエネルギー」をはじめとした宇宙のダークサイドについての最新の研究に関する説明がされており、可視光による宇宙観測以上のものが宇宙には存在する事を認識出来る本であります。
本書を読む以前から宇宙に関して私達が実際に観測を通して見ている部分というのは全体の数パーセント程度のほんの僅かな領域に過ぎないという事は知っていましたが、本書では前述の「ダークマター」や「ダークエネルギー」のほかに、暗黒星雲、ブラックホール、銀河の暗黒部、銀河間空間、さらには宇宙の暗黒時代に至るありとあらゆるダークサイドについての研究成果が紹介されており、目に見えない宇宙の大部分についてより深く知る事が出来たと思います。
宇宙の見えない領域について知る事が出来るようになったのも、望遠鏡や観測衛星といった観測技術の向上といったものがあり、これからもより高性能な宇宙望遠鏡や宇宙観測衛星が登場してくる事を考えると、宇宙の姿は目で見える部分見えない部分を問わず今まで以上に奥の深いものになっていくと思われました。
宇宙の形成においてはダークサイドの存在が如何に大きいか、その事についてわかりやすくなおかつ深く認識出来る本であり、将来どのような観測・研究がなされていくのかについても知る事が出来るため、現在の天文学・宇宙科学について知る上ではお勧めの本です。
最近の状況はスリリング
★★★★☆
最近の宇宙論でスポットを浴びている「ダークマター」「ダークエネルギー」について非常に分かりやすく説明してくれている本です。
といっても、最新の情報ばかりでなく、肉眼でわからない(自分で光を発しないため発見しづらい)惑星や光を吸収してしまう星間ガスがもたらす暗黒などいろいろな宇宙にある暗黒を説明してくれています。
個人的には、本の後半で語られている最近の観測結果や理論から予測されている「ダークマター」「ダークエネルギー」に関する説明が一番面白いと感じました。超対称理論から予測されダークマターの候補である新粒子についても触れられています。
理論だけの説明ではなく、現在の観測技術や観測からもたらされた結果と併せて説明してくれているところが、非常に分かりやすい構成や文章になっている要因なのでしょうね。
今後も最新の宇宙望遠鏡による観測の積み重ねで凄い事実が分かってくるのだと思いますが、この本を読んでおくと、今後の状況にも理解が早くなるのではないかと思いました。