今の中国を知るには彼を知るに限る
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毛沢東、今の中国共産党を作った人間である。
その主治医を22年間勤めた人が、毛沢東のことを詳らかに書いたのが著書である。
毛沢東は人民が死ぬこと、苦しむことを何とも思わない。完全なる自己中心人間である。これは著書を読めば簡単に分かる。こんな愛に著しく欠ける人間が頂点にいる国では、国民は大変である。まず生き残るために自分も自己中心とならなくてはならない。何しろ、愛とか優しさとか正義を優先すれば自分が吊るし上げられ、文字通り抹殺されるのだから。
それが今の中国を形作っている背景にある。毛沢東の時代は完全なる恐怖政治であった。まだその恐れが中国には残っている。中国を批判するには背景を知らなければならない。そのためにはまず著書を一読することをお薦めする。
続李先生版『中国の赤い星』
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故毛沢東主席は、湖南省出身の農民出身の偉大な政治家・革命家であると同時に、偉大な詩人でもあった。それは見習うべきことである。彼は文人であり、修行僧という感じもする。自らを戒め、生活をきりつめ、贅沢は決してしなかった。これらのことは、もはや贅沢使い捨て国家となった日本が見習うべきものである。毛沢東主席には誤りもあるが、誤りよりも良い面を見つめ直して、見習い、自らを高めていくことこそ必要だと思う。他人を蹴落とすことをすれば自分も蹴落とされると戒め、他人の良い箇所を見習うと自分を高めることが出来ると認識すべきである。このレビューのタイトルを上巻に引き続き、続李先生版『中国の赤い星』と名付けたい。下巻のみを読んだのでは全体の概要は分からないので、上下巻と㡊!に読まなければならない。
神秘の裏側を覗く興奮つきず
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出だしからして度肝を抜く面白さで、それが最終章までほとんど弛むことなく続くという恐るべき書物。それにしても、出だしのてんやわんやは吉本新喜劇の一番の傑作よりも面白いのではないか。ブラックユーモア横溢の、共産主義独裁政権ならではの、あっと驚く裏話である。あれやこれやとにかく興味深い話が詰まりに詰まっているけれど、権力闘争のメカニズム研究の資料としても十分値打がある。四人組が打倒された場面など実にあっけないいきさつであり、権力移行の仕組みは我々素人が考える以上に単純なものなのかもしれない。権力をめぐる当事者のぐっとふんどしを締めるその気合の差なのではないか。 この書物を嘘っぱちだとする本が出ているけれど、真相はどうなのだろう。本書の記述は、私には十分リ!アリティのあるものでした。読んで絶対損はしない。