UK新世代ロック・バンドのデビュー・フルレンス作。インディーズ・ロックに大胆にエレクトロニクスを導入し、ダンサブルかつグルーヴィでありながらザラザラとした肌触りのサウンドはデンジャラスな香りを漂わせている。1990年代のマンチェスター・サウンドやアシッド・ハウスなども呑み込みながら、何か新しいことが起ころうとしている不穏な空気が新鮮。21世紀のロックを変えてくれるポテンシャルに、期待が高まる逸材だ。酷寒のブダペストで撮影された「クラブ・フット」ミュージック・ビデオのメイキング映像にも緊張感がみなぎっていた（※ 本CDにはミュージック・ビデオ本編は収録されていません）。（山崎智之）