ガール・トーク
価格: ¥3,000
中央大学文学部在学中から都内のライヴハウスで歌い始め、知る人ぞ知る存在の新進女性ジャズ歌手、akikoのデビュー作である。
2001年2~3月、パリで録音された本作のプロデュースは、有名ジャズピアニストのアンリ・ルノー。クレモンティーヌのデビュー作のプロデュースでも知られている。またバックは、フランスのミュージシャンが務めている。本人いわく「まったく白紙のままパリに行って、なるようになるさと思ってやったのが、結果的に良かったんじゃないかと思ってます」。
選曲的にはスタンダード集といえる内容だが、ヒネリのきいたアレンジが斬新だ。たとえば<2>はボサノヴァアレンジで、<8>は意表をついた7拍子、<9>はファンク調である。ジャズヴォーカルというと、難解な世界をイメージして構えてしまう人もいる。だがakikoの歌声はポップセンス抜群で、入門者にも抵抗なく聴ける。カッコよくて、気持ちのいいヴォーカルだ。(市川正二)