Summer Madness
価格: ¥2,940
2001年発表のデビュー作『nu jazz』に続くセカンド作。前作もそうだったけど、多彩な選曲に驚かされる。タイトル曲はクール&ザ・ギャング1975年のヒット曲で、ほかにアイズレー・ブラザーズ、プリンス、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、スパンダー・バレー、ケミストリー、ハービー・ハンコック、オーネット・コールマンと、ジャンルを越えた幅広いナンバーを独自の切り口で演奏していて壮観だ。オリジナルも5曲。分類的にはジャズ・ギタリストだが、元々はロック畑の出身で島谷ひとみ、畠山美由紀などJ-POPのアーティストとも共演するノンジャンルの人だけに、そのサウンドは固定観念にとらわれず自由奔放。その結果、ジャズをベースにしながらも、そこにはあらゆる音楽の要素が混入していて、そのあたりいかにも21世紀のアーティストという気がする。しかもギターの腕前が抜群、カッティングもカッコいい。人によって好きな曲は分かれるだろうけど、個人的にはオルガンを加えたブルージーな演奏に魅了された。(市川正二)