もっと具体的な髪型の再現が見たかった
★★☆☆☆
元々『日本の美術』「結髪と髪飾」(昭和43年)として出た本の再販だそうです。タイトル通り、日本の髪型の歴史本としては丁寧で、これ一冊で大学のレポートも書けるくらい専門的な内容です。
しかし、「実際の結髪の再現は難しい」(巻末の髪結い師へのインタビューより)とはいっても、肝心の髪型の図が少なく、たった5頁なのは何とも寂しい限りです。図版は多いのですが、それは絵巻物や浮世絵をそのまま引用した物で、それから実際の髪型のイメージをしろと言われても、専門家じゃない一般読者には難しいと思います。簪などの髪飾りの写真も少な目と感じました。
具体的な絵や図を見たい私のような人は他の本を見た方が良かったかも知れません。