日本人のDNAが騒ぐ、地毛で結う和のヘアスタイル。専門用語も多く出てきますが、とにかく写真が多いので、見て楽しめます。
よくここまで研究・考証されて復元され、しかもその技術を絶やす事無きようにと、美容師・髪結いの先生方のご努力・研鑚はいかばかりかと、改めてこの本の重みを感じるものです。
現在も、京都花街を彩る舞妓ちゃんの美しい日本髪を日々結い上げていらっしゃる先生方や、今は亡き先生方が結っていらっしゃいますので、見ごたえ十分です。

「日本の髪型」と言う題ですが、男性の髪型は古墳時代の「みずら」のみ紹介され、他はすべて女性の髪型の再現です。

時系列順なので日本女性の髪型の変遷がよく理解できます。

明治〜昭和初期までの「洋髪（束髪・夜会巻き・耳隠しなど）」も数ページにわたって紹介されています。

実際の人間で髪型と装束を再現したフルカラーの写真集です。もっとも多いのは江戸時代の髪型ですが、こんなにバリエーションがあるの？と思ってしまう位髪形が豊富。前から撮影されただけでなく横や後ろからのアングルが載っている髪型もあります。後ろのページではグレー調のイラストで髪型（多分ヘアカタログなどで描いている方の作品？）が載っています。髪を結う手順は全くありませんが、観賞するだけなら満足できる一冊です。アップの写真だと装束は胸あたりで切れているので、装束も興味があるなら『日本の女性風俗史』とセットで買うのをオススメします。

本の大半がカラーページで構成され、その上、何が凄いって古墳時代の髪型から現代の舞妓の髪型まで掲載されているところに感動を覚えました。
しかも各髪型の写真が前から見た図横から見た図と用意されていて分かりやすいようにイラストでの説明までのっています。
文句なしです！最高！！

やはり日本髪は美しい！！！
結うのはさぞ手間が掛かったろうけど・・・。
私は時代劇が好きでよく見るので、自然とこのくらいの武家の奥方はこの髪型、大棚はこうだけど、商家でも小さいとこはこうとか、気になります。たまにそうした決まりを無視したものがあると、あの髪型は違うと憤慨してしまいます！！！

この本は写真だけでなく、簡単な時代考証というか解説が付いているので楽しめます！！！