タイトルの『Man-Made』は、ティーンエイジ・ファンクラブにまつわる根強い、メロディアスでクラシックなインディー・ポップで、バッドフィンガーやビッグスター風でと言ったイメージを混乱させる危険がある。まるでスコットランドの4人組がいつものオーガニックな感覚からそれて、これまでにないような刺激的なシンセの音を採用したのではないかと不安になったファンもいるだろう。

   バンドは7枚目となるアルバムのためにスタジオに戻り（最初はトータスのジョン・マッキンタイアのプロデュースによりアメリカで録音された）、メンバーのうち天賦の才能をもつソングライター3人は1990年の結成以来の才能を今回もパワーアップしている。ノーマン・ブレイク、ジェラルド・ラヴ、レイモンド・マッギンレイはそれぞれ4曲ずつを書いた。いつものように自分が作った曲でリード・ヴォーカルを取り、完璧なロック・フリークの作品を作っている。直球で軽快な「It's All in My Mind」（ブレイク作）が、よりハードなロックでリフが効いた「Time Stops」（ラヴ作）や誠実な「Feel」（マッギンレイ作）より強力だろうか？　とどのつまり、正しい答えはそんなことはどうでもいい、となる。ティーンエイジ・ファンクラブが戻ってきた、そこが肝心だ。彼らのヴァイヴは時を超えて、誰もの心を打ち、これまでと変わらぬ満足感を与えてくれる。（Tammy La Gorce, Amazon.com）