仏教の真髄を余すところなく語った本
★★★★★
最古の原始仏典の一つであり、歴史上のゴータマ・ブッダの教えに最も近いという評価が確立している本。この書には、南方仏教(上座部仏教)、大乗仏教、金剛乗仏教、禅など凡そ仏教の教えの全てのエッセンスが凝縮されていると言ってよい。同じ原始仏典であるダンマパ・ウダーナヴァルガが生活指針としての性格が強いのに対し、本書には、神秘主義的な秘義も随所に示されている。
ゴータマ・ブッダの説かれた教えは、ヒンドゥー教(とくにアドヴァイタ哲学)、キリスト教、イスラム教、老荘思想などの教えと同一の真理を示したものであることがよく理解できる。
やはり宗教聖典は、後世の余計な解釈が邪魔しない原初期のものが一番である。
中村博士の訳文は、バランスが取れていて素晴らしい。パーリ語原典にもとづいた詳細な註解も秀逸である。
再チャレンジ中です
★★★★☆
この本を手に入れたのは4年以上前。「ブッダのことば」そのものに興味があり、惹かれて購入したものの、第二 小の章 の途中で挫折しました。その時の自分にとっては『平易な言葉、単語で書かれてはいても、何が何だか…!!??』という状態でした。
ですが2週間ほど前仏教プチ入門! (PHP文庫)という本を読み、もう一度チャレンジしてみようと本棚から出してきたのです。
気楽に向き合ったからか、4年の歳月が自分自身の変化をもたらしているからか、今は意味を深く考える前に感覚を大事に自然に読み進めています。
この本は一生かけて読み進める、何度も読み返す本になるかもしれません。
「現世を望まず、来世すら望まず・・・
★★★★★
仏陀の声に最も近いと言われる仏典の原点と言えます。
孤独と純粋さの意味を突き詰め、真理を極めて簡易な
言葉で表しています。短く、詩的で魂に残る仏陀の言葉集です。
「敵意あるものどもの中にあって敵意なく、
暴力を用いるものどもの中にあって心おだやかに、
執着するものどもの中にあって執着しないもの、
かれを私は≪バラモン≫と呼ぶ」
「全世界に打ち勝った健き人」という一説は
キリストとの共通点が心によぎりました。
ブッダその人のことば
★★★☆☆
我々普通の日本人は、ブッダというと難しいお経の言葉を思い出す。
知っているようで、どういう人物なのかわからない。
断片的な知識と、あえていえば、手塚治虫のマンガくらいでしかしらない。
しかし、この本のことばはどうやら、ブッダその人が言った言葉のようだ。
そう、感じられる。
お経の感覚からすると、非常にわかりやすい言葉で書かれているので、無宗教の人でも問題ないだろう。
以下は個人的な感想だが、やはりブッダは王子で大金持ち出身だったんだなということ。
人間の苦しみについて語っていて、自身がすごい修行をした末にたどりついた境地なのだろうが、私は、修行はしょせんは、自分の意思、つまりは自分のコントロール化での行動にすぎないと思う。
突然、難病になったような人からみたら、甘い奴だと私は思った。
そういう意味で、宗教というものの限界を感じた(教祖はしょせんは健康で人々から尊敬される指導者クラスの恵まれた人間)
キリスト教における聖書に等しい
★★★★★
私の枕頭の書、魂が洗われます。仏教の根本聖典だな。