バニシング・ポイント(紙ジャケット仕様)
価格: ¥2,835
ローリング・ストーンズとブラック・クロウズを合わせたような奇怪な前作『Give Out But Don't Give Up』から3年を経て、グラスゴー出身のボビー・ギレスピーとメンバーたちは、アナログなエレクトロニカをきっちりと盛りこんだトリッピーなサウンドのコレクションを手に最前線に舞い戻ってきた。『トレインスポッティング』のサントラ盤への提供曲(本作にも収録されている)では、ブルースハープに現代的なビートを融合させたが、それが本作を方向づけている。全11曲にはダブ、『Superfly』的なファンク、安っぽいエレクトロニカ、アンビエントなダンスがたっぷり用いられ、かつて「ヘッド・ミュージック(機能的なダンス・ミュージック)」として知られたサウンドを再定義しているのだ。カルト映画『バニシング・ポイント』からのサンプリングを詰め込んだ強烈なトラック「Kowalski」は、本作のハイライトとなる曲(「Burning Wheel」「Stuka」)の中でもおそらく最高の1曲だろう。あとは、本作を名作の仲間入りさせる自由なスタイルのFMラジオ局が1、2局あれば言うことなしだ。(Jeff Bateman, Amazon.com)