秀作だと思います。
★★★★★
箱根駅伝で上位に食い込んだ湘南大学の元部員の遺体が川原で発見された。
自身も箱根駅伝出走経験のある検事・城戸南は、この事件を追い、浮かび上がる過去の事例
を掘り起こすことで、スポーツ界に蔓延するある問題に辿り着く。
そこには南の高校時代のチームメイトであり、現役時代は無敵のランナー、現在は湘南
大学の駅伝監督である久松との関連性が・・・。
南は、感情的な鎖を断ち切り、完全無欠の神である友人・久松を玉座から引きずり下ろす
ことができるのか・・・?
ストーリー、トリックの巧妙さはありませんが、陸上競技の指導者、選手、そして箱根
駅伝途中棄権という苦い過去を持つ南の、心の機微を汲み取ることができ、のめり込める
と思います。
すいすい読める本!
★★★★☆
鳴沢了シリーズにハマってしまった私。
で、次の新シリーズになるか?と注目されているということで、
期待を膨らませて読みました。
今回も登場人物像がわかりやすく描かれているので、
とても読みやすいし、小説として面白いと思います。
ただ、現時点では鳴沢了は越えられませんね。
もう少し検事・城戸南にインパクトがほしいなぁと感じました。
次回作に期待してみよう!
期待しすぎたかも
★★★☆☆
鳴沢了シリーズを読んでこの本もとお考えの方も多いだろう。
そんな方には、次のことに注意して本書を手にとられんことを。
まず、鳴沢モノがほぼ書き下ろしだったのに比べ、
本書は2006年単行本として発刊されたものの文庫化であるということ。
当然、クオリティがちょっと低い。
鳴沢モノでもそうだが、ストーリーが正直すぎる。
この本は特にそう。
ストーリーテリングの妙には、かなり欠ける。
スポーツと検事モノというお得意の分野の融合ということで、
こちらの期待が大きい分、失望も大きかった。
と書くと相当ダメ本に思われるだろうが、
何の予備知識もなく読めばまぁそこそこ楽しめる。
正直、新幹線本としてはおすすめである。
結論
鳴沢モノを読んで、期待して読むとがっかりするが、
あれはあれと割り切って読めばそこそこ楽しめる。
星3つは期待が大きかった分の厳しい評価である。