このフェイス・ヒルが、もっとポップスの色を濃くして登場したのには、驚かなかった。結局のところ、彼女は若く、活発な女性で、シャニア・トウェインやリアン・ライムスといった同じくカントリーを歌う女性歌手と並んでも、十分大衆を魅了する力がある。今回のヒルの4枚目のアルバムで驚かされたのは、より新鮮でよりポップスにベースを置いた音楽を歌いつつ、その歌にかなりの新しい深みを与えるのに成功していることだ。ライムスが、歌から遠のき、トウェインがダンスから遠のきしている中で、プロデューサーのダン・ハフやバイロン・ガリモアと共に彼女は全く新しいカントリー・ポップ・スタイルを創りだし、しかもエンターテイニングなだけでなくちゃんと熟成したものに仕上げている。彼女の大ヒットThis Kissでも証明されているように、ヒルとそのチームは、いかにして彼女の限りある歌声と活気あるパーソナリティを最も効果的に引き出すかを知っている。このアルバムには彼女の才能をいかす沢山の曲がつまっており、前述のスマッシュ・ヒットも含まれている。