「物語篇」では、夫を交通事故で亡くしたミシェルが、下っ端ウェイトレスからはい上がり、見事ミリオネアとなって、子どもを意地悪い義父から取り戻すまでが描かれている。仕事中に偶然出会ったお金持ち、サマンサが、ミシェルに100万ドルを稼ぎ出すため与えた教訓とは何か。刺激的なストーリーが展開されている。
「実践篇」では、お金を生み出す天才ロバート・アレンが、ステップ・バイ・ステップで、億万長者になるための心構えと、お金持ちなら誰もが知っている「梃子効果」、師匠や「ドリームチーム」を持つことの重要性、ネットワークの原則、「富を生む7つの技能」などについて解説していく。『Nothing Down』で披露した不動産売買の極意や自分の知識を本にして売る技術など、具体的なお金儲けのアイデアについても触れられており、大変興味深い。
前書きにもあるように、学習様式は人によって異なり、右脳で視覚的に理解する人と論理的に学ぶ人がいる。ストーリー形式で読むか、解説形式で読むかは読者しだいだが、実践に重きを置くならやはり両方読んでおきたい。
億万長者たちが持っている思考の枠組みをきちんと理解し、アイデアを得、実践するために必要な情熱を得るまでのあらゆる情報が網羅された、バランスの良い1冊である。自分の知識を売って豊かになりたい人や、これから起業する人、働いても働いても生活が豊かにならない、と悩んでいる人には、ぜひおすすめしたい1冊だ。(土井英司)
かたや、アレンのリッチマンになるほうは、「実践!億万長者
入門」とかぶる説話も多いし、精神論が多くて、ちょっと
うんざりしました。
結局、不動産と不動産関連の有価証券というツールを使って、
レバレッジをきかせて金作に成功した著者が、自分の成功体験を
核にして、それを、ノウハウ、成功哲学に仕立て上げ、それを
売って、また、黄金を生み出す・・まあ、著者の提言を、自身が
そのまま実行して、無限の富を手に入れた。
そんな本を、サクセスを夢見る読者が、術にまんまと引っかかって、
という、今時のはやりの錬金術な感じがします。
もちろん、文章には心打たれる名言、金句もたくさんあり、
信じて実行すべきところも多いにあると思いますので、
小説ともども、当然、一読の価値はありました。
右のページと左のページの内容が違うという構成に最初戸惑いましたが、2冊の本として割り切って一度読んでしまうと、そのコンセプトの緻密さに気づくことができ、著者のお二人の意図の深さに感動できます。
左右のページを分けて、2冊の本としても売られています。それぞれを購入し読むのもいいと思いますが、片方だけ読むことはお奨めしません。
やはりこの本は『小説篇』と『実践篇』のふたつの相乗効果が最大の狙いの本だと思います。『実践篇』の教えがあってこそ『小説篇』のストーリーの深さがより理解できます。『小説篇』だけ読んで「あー、面白かった」で終わってしまっては、著者二人の経歴があまりにももったいない気がします。
この本をこの構成にした著者二人の心憎い気配りを存分に感じることができれば、この本の教えを最大に生かすことができると思います。
「ああ、そうか、そういう原理なんだ!」
今までお金持ち系の本を何冊か読んでいましたが、
初めて納得できる内容でした。
よく言われることですが、
-なぜ、お金持ちになるには寄付をするのか?-
そのことをミツバチにたとえ、
ミツバチは花粉を取るために花に止まります。
そのミツバチについた花粉で花は受粉し、
結果的には楽園とも言える花畑が広がるという、
「仕組み」を説明しています。
また、「てこの原理」や「チームの作成」など、
納得の内容でした。
手っ取り早く儲けるために、不動産転売の話がでていますが、
そんな大きなことでなくても、お金に対しての姿勢など、
お金儲けだけでなく、一般の人にもぜひ、教えてあげたい!!
■構成について
左右のページが違う内容で、
最初は左右1ページづつ読みましたが、
次第に混乱。
右の物語のページを一気に読み、
次に左と気になる右のページを見直したりしました。
(どうやらわたしは右脳派人間?)
著者も述べているように決まった読み方はなく、
自分の好きなように読めばいいのだと思います。
(ぱらぱらめくって目に入る題名だけを見るのもOK)
左脳と右脳は違う働きをするということに着目した、
面白い構成だと思います。
■題名の「魔法」について
魔法というと誰かにもしくは自分に
「かけてもらい、ぱっと変わる」
という考えが浮かぶかもしれませんが、
そうではなく、
「意識が変わり、自分を、まわりを劇的に変えていく」
というイメージでしょうか?