Soular Energy
価格: ¥993
ジーン・ハリスといえば、ブルーノートの『スリー・サウンズ』というグループのリーダー=ピアニストとしてご存知の方も多いだろう。しかし、グループ解散後、彼の名はジャズ・シーンから消えてしまう。
彼はアイダホのホテルの専属ピアニストとして、カントリー&ウェスタンやブルースを演奏していたのだが、83年のある日、ジーンはレイ・ブラウンに2晩ほど自分のグループにゲストとして出演してくれるよう依頼する。ジーンにしてみれば敬愛するオスカー・ピーターソンのトリオで共演していたレイ・ブラウン。一方、レイもスリー・サウンズの評判は聞き及んでいた。
2人は有意義な2晩を過ごし、レイ・ブラウンはアメリカの小都会でくすぶるこの個性的なピアニストを中央へと呼び戻すためにあれこれ画策する。そしてレイ・ブラウン・トリオにジーン・ハリスが正式に迎えられて、はじめて録音されたのが本作。ダイナミズムと繊細さとを兼ね備えたピアノがトリオの演奏により一層彩りを加えている。(高山武樹)