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Something for Lester

価格: ¥993
カテゴリ: CD
ブランド: Ojc
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自己完結しながら成立する稀なインタープレイ ★★★★☆
1977年録音作品。なにか複雑なフィーリングを要求される一枚だよね。絡み合ってるのか絡み合ってないのか....
エルヴィン・ジョーンズは終始冷静沈着なプレイに徹している。レイ・ブラウンは引き締まった、別の言い方をすれば
きわめて純度の高い音色・フレージンだと思う。ようはね浮いてるのがシダー・ウォルトン。レイと共演するってことで
オスカー・ピーターソンを意識したのかもしれんが、重厚・重量感というよりやや暴力的な印象を受ける。
多分にこっちに合わせてるから複雑な相互作用に感じるんだねきっと。あと選曲が地味なところもあるか。それで余計に
ウォルトンのタッチだけ攻撃的になる。ただそれは悪くばかりならない。それが甚だしく急速になればなるほど残り二人が
創る呼吸が機智に富んでくる。だから凄い。結局凄い。こんなメンツは最初から成立しがたい。基本的に説明できない空間が
出来るに決まってる。出来てる。結局凄い。ただ好みは分かれるだろう。
にしても、一曲目は突出してカッコいいなあ。ここでウォルトンがみせる美的センスが素晴らしい。華麗すぎる旋律を創意
している。この一曲の為に購入しても損はないって言葉はこの一曲の為にあるね。興味ある方は是非聴いてみて下さい。
巷の評価ほどは響いてこない ★★★☆☆
いつになくシダーが硬い。巨匠に挟まれて萎縮したか?
そんなレイもいつもの凄みが感じられない。
エルヴィンはここでは職人芸に徹していて、その味わいを楽しむには悪く無い。
ただ、これだけのメンバーならもっとsomething を期待しても当然だと思う。
この印象はもしかすると面白みに欠ける平板な録音のせいかもしれない。
シダー・ウォルトンファンの方、必聴! ★★★★★
Ray Brownファンのみならず、シダー・ウォルトンのファンの方なら持っていて損のない、名盤です。暴れ馬Ray Brownにいい感じでCedar Waltonが応えています。
音、演奏ともにグレードの違う一枚 ★★★★★
階級が違うから勝負にならないというか、目が合った瞬間に「負けた」と思う相手というのはいるものだ。木目に彫り付けたような重厚なジャケット、名人レイ・ブラウンのリーダー作らしくベースの音をドーンと真ん中に置いた豊かな音、シャツをいつも第一ボタンまでぴっちり留めているような上品なシダー・ウォルトンのピアノ、それに加えてドラムはエルビン・ジョーンズを持ってきた。何かこう、立っている土俵がすでに違う。この一枚を持っていると、コレクションのグレードが上がるような気がする。

ベースはジャズの肌触りを決める楽器だ。だからこれを真ん中に持ってくると、全体の響きが格段に豊かになる。べつにベーシストのアルバムじゃなくても、もっとやっていいんじゃないか。いずれにしても、コンテンポラリーのエンジニア、ロイ・デュナンによるナチュラル・サウンドが最大限に活かされている。これによって、ソロにバッキングに、レイ・ブラウンの妙技を存分に味わえる。また、シダー・ウォルトンのみずみずしいプレイも、音がスピーカーからしずくになってこぼれてきそうだ。

さて、ベースの音を殺さないように手数を抑えているエルビンだが、それによって、はからずもこのドラマーの優れた一面があぶり出された。エルビンのドラムは音はでかいが、もともとリズムが羽根のように軽いのである。音が軽くてリズムが重たいのがマックス・ローチで、音が重くてリズムが軽いのがエルビンのドラムと言えばわかるだろうか。エルビンのシンバル・レガートやブラシは、高圧電線のように頭の上を飛んでいく。ロールス・ロイスの乗り心地というか、バネを仕込んだ空飛ぶじゅうたんというか、クッションの効き方が違うのである。この "Something for Lester" では、その特徴がよく出ている。

フュージョン・ブームのさなかに発表されたものとは思えない風格だ。繰り返し聴くほどに味わいが深まる。