エルヴィン最初期のリーダー作。ピアノ奏者でハンク・ジョーンズが、コルネット奏者でサド・ジョーンズが参加。貴重な兄弟の共演作。
内容はと言うと、エルヴィンのドラミングが好きな人には最高でしょう。スローナンバー以外は、ほとんど彼の山場が用意されてる。
それにしても凄いドラミングですよね。彼はドラムで表現することの概念を変えた。バックアップなんかじゃつまらない。
とにかく主張する。それを支える体力と精神力のタフさ。計画的にバイタルするドラミングは、圧倒的な迫力を持ちながらも一切無駄が
ない。また強烈でありながら、同時に華やかなムードすら漂わせている。まさにドラムが歌ってる。歌わせてる。誰でも惹きつけられる。
さてそんな彼のプレイも最高だけど、この一枚ではフルート奏者のフランク・ウェスの好演も光る。フルートをジャズに持ち込んだ
第一人者として有名だし、息づかいまで美しい演奏も評価されている人。それは三曲目と終曲を聴けば判りますよ。まさに極上の音色。。
全体的に選曲のバランスが良く誰にでもお薦めですね。エルヴィンのドラミングを楽しみましょう！

この楽しさはどうだ！　ドラムスの音に色彩があると言われるエルビンが、
兄弟たちと実に楽しい演奏を繰り広げている。１曲目の期待のこもった
出だしはどうだ、３曲目の美しさはどうだ、と叫びたくなる。ジャズの
名盤の一枚に違いないもので、もちろん僕の愛聴盤だ。

名手ぞろいの兄弟が一堂に会している、意外と数少ないアルバムの一つだが、家族が集合したせいか、くつろぎの楽しいアルバムとなっている。エルビンのドラムはリラックスしてるし、サドも力を抜いてブルースしているし、ハンクのピアノも控えめながら名人級のプレイをしてバンドをもり立てている。個人的にはフランク・ウエスの甘いフルートがどうしても苦手なのだが、それでもこのアルバムはその楽しさに惹かれて何度も針を落とした。曲は全体にそんなに激しいものではなく、スタンダードナンバーが中心で、数曲ブルースが入ると言った感じ。
エルビン好きにも外せないが、結構フツーにおすすめです。ちなみにうちの近くの和食屋さんでもこのアルバムがたまにかかってます。