火宅の人 [DVD]
価格: ¥4,725
作家・桂一雄(緒形拳)は、最初の妻に死なれ、後妻・ヨリ子(いしだあゆみ)と再婚。ヨリ子は一郎(利根川龍二)、次郎、弥太、フミ子、サト子と5人の子どもを育ててきた。昭和31年夏、一雄は、同じ九州出身の新劇女優・矢島恵子(原田美枝子)と事をおこしてしまう。それより前、次郎が日本脳炎にかかって言葉も手足も麻痺してしまい、ヨリ子は怪しげな宗教にすがるようになり、あげくの果ては家を出ていってしまう。 小説家・壇一雄の小説を深作欣二監督が映画化。実際に壇一雄の娘である壇ふみが、一雄の母親役で特別出演している。煩悩に支配され、放浪を繰り返すだらしない男の一代記、という見方も出来るが、男の立場から見ると、そんな男の本能を刺激してやまない魅力的な女性たちの逞しい生き様を描いた作品ともとれる。男女の命がけのせめぎ合いを、時にアクション映画のタッチさえ取り入れながら描いた、深作欣二の骨太な演出が光る文芸エンタテインメント大作。(斉藤守彦)