De-Loused in the Comatorium
価格: ¥1,239
ロック・シーンを一気に駆け抜け、あっという間に空中分解してしまったアット・ザ・ドライヴ・イン。そのストレートなロック・サウンドを受け継いだスパルタに対して、セドリック・ビクスラーとオマー・ロドリゲスを中心とするこのマーズ・ヴォルタは、その実験性を受け継いでいる。とは言え、アット・ザ・ドライヴ・インのフリーキーな演奏をベースにしたロック、ラテン、ジャズ、エレクトロニカのミクスチャー・サウンドは、強烈なカタルシスを味わわせる。すでに実現している来日公演ではジャム・バンドを思わせるインプロも披露していたけれど、ここではドラマチックに曲を展開。セドリックも裏声を交えた歌唱で悲劇性をはらんだメロディーをエモーショナルに歌いあげている。ちなみにプロデューサーはリック・ルービン。レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーが大半の曲でベースを演奏している。(山口智男)