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Frances the Mute

価格: ¥1,239
カテゴリ: CD
ブランド: Umvd Labels
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   70年代ロックでかつて罵倒された過度の感情が現在復活し、再評価されていることにさらなる証明が必要であれば、この激しく感情を揺さぶるマーズ・ヴォルタの2ndアルバムをぜひ聞いて欲しい。バンドの中心、オマー・ロドリゲス・ロペスとセドリック・ビクスラー・ザバラは“プログレッシヴ”のようなレーベルは自分たちに興味がないとし、このアルバムは2003年の『De-Loused in the Comatorium』をそのまま受け継ぐものではないと主張している。本作品は故人となったバンド仲間ジェレミー・ワードのものらしき何者かの日記にインスパイアされたテーマを採用している。基本は広大で、時に形の定まらない音楽のトリップが、サイケデリックにも、トランスにも、ハードロックにも、フリー・ジャズにも変化して混沌とした新しさを生んだ。

   ここに収録された12曲はまともな“歌”も5曲紹介しているが、メインストリームをより意識した従来の曲へのバンドの冷たい視線があって、暗く大いに変わった歌詞を取り入れて、かなり複雑なことをやっている。「Umbilical Syllables」は「Cygnus」の一部で、「The Widow」ではビクスラー・ザバラはわななくような『Led Zeppelin II』と『III』でのロバート・プラントの魂を熱に浮かされた渦巻く混合物に昇華させ、それがブルース以外の何物でもないという極みに達している。このヴォーカリストは「L' Via l'Viaquez」(スペイン語)をなだめるように歌い、一方バンドはスペース・マンボにふける。最大限にふざけた解釈で『Latin Playboys』を彷彿とさせる精神を堂々と披露している。これはしつこくループしていくアルバムで、制限のない野心をもつ者が、ピンク・フロイドをスリーコードの胴元として仲間になったような作品だ。(Jerry McCulley, Amazon.com)