若者たち/夜王子と月の姫
価格: ¥840
2003年の初めに予定されていた全国ツアーを直前にして、突然解散してしまった“ゴイステ”の、実質的ラスト・シングル。「パンクロックを聴いた 世界が真っぷたつに軋(きし)んだ」というラインから失踪しはじめる表題曲は、21世紀はじめの日本の若者が抱える感情――苛立ちとあきらめがごちゃごちゃになった――を、すさまじい疾走感と情緒あふれるメロディによって完璧にとらえてみせる。特に、「この時代にこの国に生まれ落ちた俺達」というフレーズを高らかに歌い上げるミネタカズノブの声には、胸の震えを押さえることができない。「若者たちよ 暮れなずむ町に 歌え」。(森 朋之)