1970年代初頭に刊行されて以来、ベビーシッターから子どもたちへ、お姉ちゃんから弟へ、そして親から子へと伝えられてきた『Tales of a Fourth Grade Nothing』とその続編の数々(『Superfudge』(邦題『赤ちゃん、いりませんか』)、『Fudge-a-mania』、『Otherwise Known as Sheil the Great』(邦題『わたしの秘密おしえてあげる』)。いずれもピーター・ハッチャーと弟のファッジ、妹で赤ちゃんのトッツィー、隣人のシーラ・タブマン、さまざまなペットたち、そしてニューヨークシティやその近郊やキャンプ場で暮らすちょっとした人物をめぐる物語ばかりだ。
本作は、愉快な本シリーズの第1作。一番お兄ちゃんのピーターはとにかく大変。うんざりするような弟の相手をし、どれだけ物をいじられても、どれだけ腹を立てても、我慢しなけければならない。でも、ついにどうしても我慢できない出来事が発生する。
児童文学の大家ジュディ・ブルームが贈る、ユーモアあふれたストーリーの数々。年長の子ども向けに書かれた著者の作品の中にはさまざまな論争を引き起こしているものもあるが、ハッチャー家のきょうだいとその冒険物語は、そのような論争とはまったく無縁だ。(ピーターは4年生なので、8歳以上の子どもたち向け)