でもだからって、中止するわけにはいかない。そんなところへちょうど現れたオリビアは、飛び入りでサーカスを助けることにした。ゾウに乗ったり、マーカーで絵を描いてイレズミ女を演じたり、ライオンに芸をさせたり、綱渡りをしたり、曲芸をしたり、ピエロになったり、それはもう大活躍。すてきな折り込みページの中で、我らが子ブタのヒロインはトランポリンの女王になり、サーカスの大スターとして君臨する。「そうしてサーカスを助けた私は、いまや人気者」。話を終えたオリビアは得意げだけど、先生は感心していないようだ。
本書は、2001年のコルデコット賞受賞作『Olivia』の続編にあたる。イアン・ファルコナーの才能とドライなユーモアは、さらに磨きがかかっている。オリビアの真剣な表情を完璧にとらえた、チャコールとグワッシュ水彩画法で描かれたイラストも素晴らしい。新たなオリビアに、誰もがきっと魅せられるだろう。