徳川慶喜,勝海舟,坂本竜馬,大久保利通,西郷隆盛,桂小五郎,伊藤博文,東郷平八郎,西園寺公望といった有名どころだけでなく,小栗忠順,副島種臣,津田出など,ややマイナーだが立派だった人にも暖かい視線を送り,政治家ではない福沢諭吉や新島襄も取り上げている.明治維新という革命を通り抜けた日本や日本人を,国家・国民という視点からこれだけ多面的に書かれているのが素晴らしい.また特筆すべきは著者の文体というか説明のしかた.著者自身も言っているように,仮に外国人に説明しても理解できるように噛み砕いて書かれている.高校生,中学生でも十二分に理解できるレベルでこれだけの内容が書かれているのは他書に類をみない.
が変わってきます。即ち、読み手の成長に合わせて、本書の読み方が変わってきます。こういう本のことを稀代の名著というのではないでしょうか。