患者から受ける難しい質問に対する答えを、１６人もの鍼灸医の方がそれぞれ自分の考えで示しています。
針のあとの入浴はいいのか、などといったシンプルなものから、医師からインターフェロン治療を勧められているのですが、という込み入った話題まで幅広くカバーしており（ボケ老人になりたくありません、に対する答えまであります）、病理や薬の副作用なども適宜解説されているので勉強用にも使えるかと思います。
当然質問に対する答え方は人によって様々ですが、この本では東洋医学、西洋医学両方の考え方をバランスよく配置しているので、人を選ばず汎用性が高いのも良いところです。
著者の、一貫して患者の心理を重視する誠実な姿勢がよく伝わりますし、臨床家の経験談なども併せて語られたりもして、興味深く読むことが出来ました。この内容でこの値段は安い。