主訴をスクリーニングするためのテスト法が非常にわかりやすく載っています。
実践してすぐ役立つ知識です。

著者は、鍼灸師であるが、現代医学的なアプローチを重視される人ですから。
本書には東洋医学で必須の脈診や腹診などは書かれていません。
その代わり整形外科でよく用いられる診察法が主です。

本書では、腰痛、坐骨神経痛、膝関節症、頚・上肢痛、五十肩など鍼灸院で数多く扱われる疾患の判別法が記されています
もちろん上記の疾患だけではなく、上記の疾患と別の疾患とを区別する必要性から、骨折や麻痺などの判別法も記されています。

それと問診・診察ハンドブックですから、治療法などは書かれていません。
ですが、臨床の場に立てば、かなり役立つ事が、本書には書かれています。
東洋医学重視の方でも、いまの時代、何もかも古典的な診断法だけで済ませるわけにはいきません。
臨床では必要な知識と思って、学ぶべき知識です

鍼灸界では有名な方の著書。
鍼灸師だけでなく特に柔道整復師におすすめしたい一冊。
この本と整形外科の検査法の書籍があればかなり満足な診断が出来そうです。
診察のバリエーションが欲しい方にもおすすめ。