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価格: ¥1,922
デス・キャブ・フォー・キューティーのようにファンから親しげにそして熱烈に愛されているインディー・ロックのバンドが、当然の成り行きとしてメジャー・レーベルへ移籍すると、痛ましい死を迎えることがしばしばだ。ハスカー・ドゥ、リプレイスメンツ、ニルヴァーナ、そして悲しいことにR.E.Mまでもその例にもれない。だが、シアトルのちっぽけなレーベル、バーサックから移ったデス・キャブ・フォー・キューティーは、有力なアトランティックでも流行に抵抗しているようだ。そう、いくらかしゃれすぎているプロダクション、いくらか多すぎるバラードの比率、いくらかやりすぎの束縛された雰囲気には文句を付けられるが、このアルバムからはバンドのもつエモーショナルで実験的な面も最大限に伝わってくる。「What Sarah Said」「I Will Follow You into the Dark」では飾り気のない叙情的なディテールとアコースティック・ギター、ソフトフォーカスのエレクトロニカをミックス。一方、「Soul Meets Body」ではソングライターのベン・ギバードが、どんなに気むずかしくて疑り深い人でもなごませる、至福で気高いポップ・ソングを提供している。“メロディーは僕の周囲をやわらかに舞い上がる”、彼はそう歌っている。(Aidin Vaziri, Amazon.com)