時系列的には、前作『バイオハザード2』の事件が起こる前日、しかも同じラクーンシティを舞台に描かれているところがミソ。すべての事件の元凶である超巨大企業アンブレラ社が企てている陰謀、つまりはシリーズ全体をとおしての事件の概要がさらに明確になってくる。また、ジルを執拗に苦しめる謎の怪物「追跡者」の存在も、特筆すべきポイント。驚異的な腕力を持ち、バズーカ砲までも操る「追跡者」は、倒しても倒しても、ジルを追いかけてくる。追いつめられる恐怖が本作のテーマなのだ。
プレイヤーが行動を2種類の中から選択して進めるイベント、ライブセレクションと、部屋内にセットされている敵やアイテムの種類や数がプレイするたびに変化する、ランダムセットという新たなシステムが導入され、2度目、3度目のクリアがより楽しめるようになっていることも、付け加えておこう。(柏木ゆう)