覇道
★★★★★
幕末は偉人だらけで、弥太郎に光が当たることはあまりないが、
この人も間違いなく今の日本を形作ったと言える人だと思いました。
あの時代、武力もさることながら、商売だって日本は一歩も二歩も外国に
出遅れていたはずなのに、それと正面からぶつかって、打ち負かし、
日本の海運を自国のものとした弥太郎の生涯はすさまじいです。
そして維新のあと海運を独占しすぎて政府とも正面からぶつかったり、
今では考えられない正妻と愛人が同居してたり、鉱山労働者に対する
非道な面も描かれていたりと、本当の豪快すぎる弥太郎の人生がしれる一冊でした。