終わってしまうのが寂しい。
★★★★☆
シックスティーンとセブンティーンが主観的に書いてあるのに対し、
エイティーンは俯瞰から見ていた感じで、このまとめようとする感じが、大好きなシリーズが終わってしまう感じを醸し出して、
読み進めるのが寂しかったです。
できれば就職のこと、大人になってからのことまで、読みたいです。
主人公のふたりがどのような思いで人生を進んでいくのか、興味があります。
2カ所でうるっと、涙が出てきました。納得、大満足の最終巻です!
★★★★★
誉田哲也さんの武士道三部作の最終巻です。私はすでに50歳を超えている男ですが、2カ所ぐらい、図らずも、うるうるして涙が出そうになりました(通勤電車の中で読まなくて、よかった!)。納得、大満足の最終巻です。剣道部に入部している方、入部したことがある方は老若男女問わずに。また青春まっただなかの若い方も、友達のことで悩んでいる方も、あさのあつひこさんの「バッテリー」に感動した方も、ぜひ、三冊続けてお読みください。
個人的には中学3年間と高校1年生まで剣道部だったので(残念ながら高校1年生の終わりに退部してしまいました)、数年前からずーと気になっていました。装丁もとってもかわいい(カバーをとると、道具のかわいいイラストがいっぱい。しおりも赤白二本だし)。
まず「シックスティーン」を読んで、少女漫画を読むような、こそばゆい表現もありましたが、剣道がリアルに描かれているし、大会はスリリングだし、青春ものとして楽しめたので、すぐに「セブンティーン」、そして、この最終巻「エイティーン」に向かうことができました。
「エイティーン」の冒頭、主人公・磯山さんのパートは、ちょっとおとなしくなったというか、あくが抜けたというか、大人になったというか、武蔵的な部分が減ったというか、少し前の2作とは感じが違いましたが、読み進んでいくと、話がどんどん広がっていくことに引き込まれました。独白者が増えて、主人公たちの大会の勝ち負けを追うだけではない、サイドストーリーが語られて。とくに桐谷道場のくだりは、すごいです。「スポーツ剣道」とは相容れない、蹴り、拳の突き、投げ、締め、関節技なども辞さない「桐谷流」の秘密が描かれています。
私は、「セブンティーン」を読んだ後、磯山さんの愛読書、宮本武蔵の「五輪書」に興味がわいて、教育社新書の現代語訳「五輪書」(大河内昭爾 訳)を読みました。武蔵が繰り返し書く「先手を打って、勝つ」という徹底した方法論と、柳生但馬守の「兵法家伝書」(殺人剣、活人剣、無刀の巻)に触れていたので、「エイティーン」の理解が深まった感じがします(この本もお勧めします)。
何だが、もう一度、竹刀を中段に構えて、誰かと相対してみたいという気持ちになりました。昔の試合が夢にまで、出てきましたよ。
武士道シリーズは、読みやすく、後味のよいスポーツものです。どうぞ、三冊まとめてお読みください。お勧めします。それにしても、井上雄彦さんの「バカボンド」も、いよいよ巌流島ですね!!
みんな熱いよっ・・・><
★★★★★
一気に3部作読み終えました。
香織や早苗に限らず、剣道に関わるいろんな人のいろんな武士道がバシバシ伝わってきました。
また、これで終わらずに短編でも良いので、2人の行く末を書いてほしいです。
あと、早苗が転校した福岡の舞台(地名や博多弁)も描かれているので、福岡人には特に楽しめる小説だと思います!
ほんわかした気分になれる青春小説
★★★★★
同じシリーズの3作目で「こういう構成ってあり?」と思う場面もあったものの、痛快青春小説を久しぶりに読んだという気持ちのよい読後感が勝りました。
たまにはこういう軽いノリの成長物語もいいなあ、とほんわかした気分になりました。
世界が広がる
★★★★★
前二作とは異なり
甲本さんの姉
桐谷先生(磯山さんの師匠)
吉野先生(甲本さんの部活の顧問)
田原さん(甲本・磯山さんの後輩)
上記4人の視点の話も挿入されます
物語世界に広がりがでて、すごく良かった!
特に桐谷先生のエピソードは凄かった
剣道の歴史や、その暗黒面を知ることができた
桐谷家はもともと津田という苗字だった
桐谷にすげ替わった訳は壮絶だった
他の人のパートが挿入されたことにより、主人公達二人のパートが減ったのは少し残念!
しかし、吉野先生の細工もあって全国大会・団体戦で、甲本さんと磯山さんの試合が実現したのは嬉しかった
また、二人もついに3年生になり、進路を決めることになります
磯山さんは剣道の推薦で大学に進学、そして将来は指導者を目指す
甲本さんは哲学を大学で専攻することを決めるが、試験に落ち浪人中
剣道はスポーツでもあるが、武道としての側面も併せ持つ
志を持ち、武道としての剣道を追及する主人公達の姿はカッコイイ
続編を切望する!!!