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悲しい本 (あかね・新えほんシリーズ)

価格: ¥1,470
カテゴリ: 大型本
ブランド: あかね書房
Amazon.co.jpで確認
まるで映画のような ★★★★★
子供の学校の読み聞かせの本を探していてみつけ購入しました。テレビマスコミで話題、とあったので、どんな本かなーと手に取りましたが、何か失恋した時のような喪失感がよく表現されていてBGMが聞こえて来そうでした。昔外国映画で観た事があるような感じで、バートバカラックか何かの曲が聞こえてきそうです。子供を失ってしまった父親の寂しさがうまく表現されていて、元気だして、と応援してあげたくなりました。
どうにもならない悲しみに出会ったあなたに深い慰めを与えてくれる希少な絵本 ★★★★★
 中年の男の滑稽な笑顔から始まる『悲しい本』。谷川俊太郎さんの翻訳だと知って手に取った。どうにもならない悲しみに出会った時、笑うしかないことを知ったのは人生の半ばを過ぎた頃だった。男の笑いに吸い込まれるように絵本を開くと、そこには、息子を失った父親の悲しみが綴られている。どうにもならない深い悲しみだろう。私が、まだ経験したことがない悲しみだ。

「どこもかしこも悲しい。からだじゅうが、悲しい」という男。
 男の悲しむ顔が大きく描かれている。「どうすることもできない」悲しみに出会った時の男の顔。息子の思い出、自分の亡き母親との思い出が続いて描かれている。
 深い悲しみは誰にも語ることができないから、描くしかないのだろう。喜びは共有できるが、悲しみは「ほかの誰のものでもない」。だから本人が語るしかないのだろう。マイケル・ローゼンの言葉とクェンティン・ブレイクの絵の絶妙なコラボレーションで、男の悲しみが表現されている。

 男は、悲しみをやり過ごす方法をあれこれと試してみる。悲しみは息子を失った悲しみだけではない。理由がわからない悲しみも訪れる。そして、男は悲しみを書くことにした。
「私は書く:
 悲しみはそこ
 深くて暗い
 ベッドの下の
 からっぽのそこ」
に始まる男の詩の翻訳が見事だ。体中の力を振り絞って、世界中の人の「どうにもならない悲しみ」を代弁したような言葉だ。

 悲しみは、不思議だと思う。喜びは寄せては返す波のように、訪れてはすぐに去ってゆく。しかし、悲しみは、心にも体にもいつの間にか棲み付いている。一つの悲しみに慣れると、また別の悲しみが心と体のどこかしらに宿る。

 男が最後に手にした蝋燭の炎。
 悲しみは、自分でしっかり見つめるしかないのだろう。悲しみは自分だけのものだから、そして、悲しみを通して自分の人生が見えてくるかもしれないから。
 どうにもならない悲しみに出会ったあなたに深い慰めを与えてくれる希少な絵本としてお勧めの一冊。


死を通して学ぶ ★★★★☆
文字通り悲しい本です。息子を失った父親の心情を描いています。

絵本に限った話ではありませんが、世に出回っている作品の多くはハッピーエンドですよね。しかし一度亡くなってしまった人が生き返る事のないように、この父親の悲しみもやはり尽きる事がありません。

子どもの教育をするのは、幼稚園や学校の仕事である以前に親の責任です。その中でも特に“命の尊さ”についてはかなり幼い時から真剣に教えなくてはならない事だと思います。
何度でも何度でも読んであげて下さい。

大人だって、命の尊さや子どもの大切さを忘れてしまう事があるかも知れませんね。
「そんな事はしばらく考えていなかったなぁ」と言う方にもおススメです。

念のために付け加えておきますが、決して“どん底に落ちてもう終わり”という意味の本ではありません。ですので凹んでいる人が読むのもいいと思います。
テーマが重い ★★★★★
扱ってるテーマが重いから、子供向けというより大人も考えさせられる本です。愛する人の大切さと失ったときの無念さが1ページごとに迫ってきます。子供に親の愛情たるものがどんなに深いか教えることもできます。翻訳が谷川俊太郎さんで、キャストとしては最高ではないでしょうか。初めて読んだとき、静かに涙が出てきてココロにしみました・・・
深く 静かな 悲しみ ★★★★★
愛する家族を失った男の独白で綴られる
文と絵の組み合わせが絶妙な 大人向けの絵本
何気なく立ち読みをしたところ
最後の2ページにやられ 衝動的に購入

この本は 無彩色を基調としているが
主人公が悲しみから逃れようと足掻く場面では
ページが鮮やかに彩られる

彼は冒頭部分で こう言っている
「悲しいのだが、幸せなふりをしているのだ。
 悲しく見えると、ひとに好かれないのではないかと思って」
無理や偽りで 己の表面を彩ったところで
悲しみは彼の心を去りはしない

後半 なくした家族を回想する場面でも
ページは赤・青・緑と にぎわいを見せる
現在の彼との対比が切なく 胸を打つ

ラストシーンで 机に置かれた蝋燭と写真立て
そこには家族の笑顔が収まっているのだろう
彼は それを見つめ 独白を止めている

和訳をした谷川氏は この蝋燭の光を
「明日への道を照らす」と解説し 
出版社も「悲しみからの解放・慰めである」と紹介しているが
ペシミストの私は 全く別の方向へ読み解いた

どうする事も出来ない深い悲しみとは
本来 とても静かなものであると私は思う
蝋燭の灯りは その暗喩である
そういうふうに読んだのは私だけだろうか