秘宝ならではの映画マーケットの分析
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シネコンの台頭により、以前に比べて格段に映画を観る機会や環境が整備されてきて、映画ファンにとっては絶対望ましいはずなのになぜ面白い洋画作品がスクリーンにかからなくなってしまっているのか。
長年、カルト系作品からB、C級作品まで温かい眼差しで見守ってきた映画秘宝が、的確な分析によって今のマーケットの問題点をえぐっている必見の号である。
シネコンという画一化されたビジネス優先の仕組みがブロックブッキングという今までの制度を崩壊させ、B、C級作品の上映機会すら奪っていることや、二次使用のマーケットでも未公開作品自体がレンタルビデオで仕入れる環境が厳しくなっており、市場全体でおそるべきシュリンクが起こっていることを目の当たりにする。