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“真珠湾”の日 (文春文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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資料として ★★★★☆
真珠湾攻撃に至る数日を多くの資料とともに記述しています。
日本とアメリカだけでなく、ロシアと戦っていたナチスドイツ側
の視点も交えてあります。無論全ての記述を鵜呑みにする必要は
ありませんし、これ以後もいくつか史料は出てきていますので、
本書と併せて読めば、真珠湾攻撃に至るプロセスが概観できる
でしょう。
資料としてよい書物だと思います。
メチャクチャ良い本とは言いませんが ★★★☆☆
章立てというか、中身を細かく区切ってあるので読みやすいです。
真珠湾攻撃に至る道のりがスラスラ読めるのは良い点ですね。

しかし、ハル国務長官のことを個人的に恨みがあるのかと思うくらい、
いきなりこき下ろしたり、記述方法にバラツキがあるのがいただけません。
歴史的な説明で、いきなり小説の記述を取り上げていたり、「えー、そうかな?」
と疑問に思う点もありましたが、まあまあトンでもない記述もそう無く、
読み物としては良くできた本です。
『陰謀説』はつねに「きわもの」か? ★★★☆☆
「あの時代の日本と日本人の行動や感情や心理を、できる限り丁寧に描き出そう」とした著者の意図は、成功していると思う。しかし、「Day of Deceit」のスティネットが発掘した『対日開戦促進計画』文書の価値を、「何でいまさら」の一言であっさり片付けたことには首をかしげる。

日本に勝算の無い戦争を始めさせた直接の原因の一つ、ABCD包囲網を「日本を『挑発して』あからさまな戦争行動を『先に』起こさせるための計画」の一環として提示したこの文書は、「ルーズベルトのお気に入り」海軍情報部極東部長マッカラムによって書かれた物である。チャーチルの要請を受けてヨーロッパ戦線に参戦したいが、「戦争はしない」とした選挙公約の手前、日本に第一撃を打たせて国民を説得する必要がある、とルーズベルトが考えていたことを傍証する政府・軍関係者の証言はいくらもある。その点「何をいまさら」なのは本当だが、半藤氏が『この文書が対日参戦への許しがたいシナリオとは到底思えない。』というのは的外れだ。なぜなら、この文書が証明するものは、そこにはっきりと書かれているとおり、「日本を『挑発して』戦争行為を起こさせる」意図とそれを実行に移す意思が米国にあった、ということである。すなわち、真珠湾奇襲によって確かに日本は戦争を「始めた」が、それは「挑発されない戦争行動」、即ち東京裁判が断定したような、国際法上に言うところの「侵略戦争」ではなかった、ということに他ならない。

スティネット本は2万以上に及ぶ、反論不能なほどに出所の明確な政府内資料とインタビューによって構成されている。(日本語版はどうか知らないが、百ページ以上の詳細なリストが巻末にある。)半藤氏がうそぶくように「確証の無いこと」などではないのだ。日本に有利な新情報が出る度に『陰謀説』『リビジョニスト』のレッテルを貼って鼻で笑って無視するような態度もいい加減にしたらどうかと思う。

陰謀説に頼らない真っ当さ ★★★★☆
個人的には著者の政治的スタンスには違和感を覚えることもある。また文体についても、時として感情的、感傷的になるところはいただけない。だがそのような個人的な感想とは別に、著者の公平で客観的な記述態度は感銘に値する。とくにスティネットのルーズベルト陰謀説に対して十分な説得力と論理性を持って反論している部分は、大いに評価したい。プランゲ以降の真珠湾研究書として、とくに新たな事実が付け加えられているわけではないが、日本側の資料も十分に検討したうえで事実を整理した好書である。
歴史を結果から評価することの愚かさ ★★★★★
著者は、ルーズベルトの全能陰謀史観でも無く、大日本帝国首脳の無責任無能論に陥ることも無く、
判明している史実を淡々と積み重ねることによって、真珠湾へと至るプロセスを解明していきます。
今となれば歴史上の人物たちが、その時々でどういう判断を行ったのかを、
結果を知りうる歴史家の立場ではなく、あくまで結果を知らない同時代人の立場で描いています。
(時々歴史家の立場も出てきますが)
明治の日本を絶賛し、昭和初期の日本を全否定する司馬遼太郎氏も、
勝ち戦(日露戦争)と負け戦(太平洋戦争)という結果から評価しているにすぎないと
思ってしまいます。